イオンは、最新の“エコ・ショッピングセンター”「イオンレイクタウン」を埼玉県越谷市に10月初旬オープンする。国内商業施設として初めてとなる電気自動車の高速充電ステーションの設置など、環境に配慮した仕組みを採用している。
イオンレイクタウンは、「エコ」をキーワードに街づくりが進められている「越谷レイクタウン」の商業拠点として出店するもの。「越谷レイクタウン」は、環境省の「街区まるごとCO2 20%削減事業」初の取り組みとして都市再生機構(UR)が開発を進めている。
新規出店となるイオンレイクタウンでは、環境に配慮した技術や仕組みを体系的に採用し、国内各メーカーとともに、CO2排出量の削減や省エネルギーの実現に向けて、新しい試みを採り入れている。
敷地には、国内商業施設最大の総面積約4000平方メートルのソーラーパネルを設置し、年間約41万kWhの太陽光発電を行う。店内は、天然ガスをエネルギーとするハイブリッドガスエコシステムにより、電気と廃熱を取り出し、電気は照明や冷凍機に使用し、廃熱は冷暖房に活用する。
また、店舗から出る廃油をバイオディーゼル燃料として再利用し、利用客からも使い終わった油を提供してもらい、地域の住民と共に廃油のリサイクル運動を推進するなど、従来型ショッピングセンターと比べ、20%以上のCO2排出削減を実現するとしている。
そのほか、地球や自然の大切さをテーマにした「エコアート」の常設展示や、越谷市などと共に、街全体で「エコ」を楽しむイベント「レイクタウン・エコウィーク」の開催など、地域の住民とともにエコを楽しめるコミュニティづくりを目指している。
イオンでは、既存店舗でも従来の店舗よりCO2排出削減20%を実現する“エコストア”化に取り組むことを発表していて、イオン苫小牧ショッピングセンターが“エコストア”としてリニューアルオープンしている。
2009年には、電気自動車の市販が予定されているが、充電施設の充実が電気自動車普及の鍵となる。三菱自動車の電気自動車『i MiEV』の場合、バッテリーの80%を充電するのに、急速充電器で約30分の時間を必要とするというが、ショッピングセンターであれば買い物のついでに充電ができることになる。
全国のショッピングセンターに充電ステーションが設置されれば電気自動車普及の起爆剤となるに違いない。