【新連載*曽我道子の即戦力】迫るEV時代、求人はスペシャリストからゼネラリストへ

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新エネルギー、特にリチウムイオン電池開発関連の採用ニーズは、3年前ほどがピークであり、今は落ち着いてきている。

異業界からの受け入れで技術強化をしての開発を経て、リチウム電池の技術はある方向性が固まり、今後の課題はいかに低コストで量産化するかにかかってきている。プロセス開発など、生産技術、生産システム構築の人材が今最も重宝される人材であるといえよう。また、電池の制御のための電子回路設計人材も未だニーズは高い。

トヨタは2008年6月に電池研究部を設立し、2010年をターゲットにしたプラグインハイブリッド車の市場投入を2009年末に前倒しするなど、ここにきて一気に開発が加速しており、今後の動きがますます注目される。

レアメタル/水素などの原料への不安から空気電池、ソーラー電池などの第3の電池自動車への展開も予想される中で、日産自動車はプラチナを半減させる燃料電池開発を発表した。

今後の新エネルギーの中で何がアドバンテージをとっていくかは未だニュートラルである。EV、電池自動車はソフト、化学、メカが複雑に絡み合い、且つ、今後市場を牽引するエネルギーがどう動くか解らないからこそ、企業は人材に柔軟性、情報収集能力、コミュニケーション能力を求めてくる。

実際に、ある大手メーカーの技術部長に「どういう技術者が欲しいか」と質問した際には、「うちは研究者はいらない。やりたいことだけ突き詰めてやりたいなら大学で研究をなさるといいでしょう。企業というのはあくまでも利益を追い続ける使命がある。知識を製品として形にして、市場にアウトプットできる方でないと、お給料を出して在籍していただく意味がありません。」

といわれたことがある。なかなか手厳しい。

ますます複雑化、ロボット化する自動車という業界で、今、必要とされているのは、固定概念の中モクモクと自分の研究をするスペシャリストではなく、市場に、他技術知識の習得に常にアンテナを張り、知識を蓄え、プロジェクトリーダーとして商品企画のアウトプットをできるゼネラリストと言えよう。

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