日産自動車は22日、ITSを活用してエコ運転支援を目指す「エコ運転支援サービス」の実証実験を24日から開始すると発表した。
同社は、2006年10月から神奈川県で、交通環境の情報を利用した交通事故低減と、渋滞緩和を推進するSKY(スカイ)プロジェクトの実証実験を行っている。今回のエコ運転支援サービスは、このSKYプロジェクトの一環として、実験に参加してもらっているドライバーのエコ運転診断を行うもの。
エコ運転は、運輸部門において即効性のあるCO2削減手段として期待されているが、公共施設における講習会などの支援策しかなく、簡便な普及促進手段がなかった。同社では、2007年からカーウイングス会員の燃費改善をサポートするため、業務用以外では初となるテレマティクスによるエコ運転支援システムを導入、同一車種を使用している他の会員と比較した月間燃費ランキングやエコドライブに役立つトピックなどについて情報提供して省燃費運転の普及を支援している。
今回、さらに大きな燃費改善効果をあげるために、カーウイングスの通信によってナビゲーションからセンターに送信される車両の走行情報をベースに、ドライバー個々の運転状況を詳細に分析・診断し、ホームページ上で要因別にアドバイスを行うシステムを開発した。
このサービスでは、各ドライバー固有の運転に合った具体的な行動をアドバイスすることで、ドライバー一人ひとりのエコ運転スキルの向上が期待できると、している。
実証実験では、エコ運転支援の効果と受容性を検証し、その成果を今後カーウイングスなどのサービスに反映していく予定だ。同社は、2006年12月に発表した中期環境経営計画「ニッサン・グリーンプログラム2010」に基づき、CO2排出量の削減に向けて実効性のある技術、商品、サービスを投入していく。