エプソントヨコム、GPS用の新型TCXOを開発---小型・高精度

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エプソントヨコムは、GPS用途にも対応可能な高精度ながら2016サイズ(2.1×1.7mm)という世界最小サイズの高精度TCXO(温度補償型水晶発振器)「TG-5025BA」を開発した。2009年2月に商品化する予定。

携帯電話からの緊急通報における位置特定などの用途で、携帯端末でのGPS市場が拡大しており、世界の携帯電話のGPS搭載率が高まっている。また、PND(パーソナル・ナビゲーション・デバイス)をはじめとしたナビゲーションシステムの市場も拡大しており、正確な位置測定に欠かせない高精度TCXOの需要が高まっている。これらのGPS機能が搭載される携帯機器は多機能化され、高密度実装化が進んでいるため、高精度TCXOの市場は小型品を中心に拡大することが見込まれている。

エプソントヨコムは、こうした市場の動向に対応するため、GPS向けにフォトATチップを搭載した2.5×2.0mmサイズで0.5×10-6(10のマイナス6乗)の高精度TCXOをすでに商品化しているが、市場からは一層の小型化の要求が強まっており、世界最小となる2016サイズの小型・高精度TCXOを開発し、商品化に目途をつけた。

このTG-5025BAは、同社オリジナルの技術を用いて加工した小型で特性ばらつきを抑えたフォトATチップを搭載している。また、独自技術であるセラミックパッケージの振動子を発振回路(IC)とともにプラスチックモールドしたNPO構造とすることで、外部の温度変化に対して周波数に影響を受けにくく、内部実装にワイヤーボンディングを採用することで高い信頼性を実現したとしている。

さらに、IC設計技術を駆使することで、高精度温度補償や、最低電圧1.68Vの低電圧駆動による省電力化、13 - 52MHzという広い出力周波数を実現した。

これら素子の精密加工技術、パッケージング技術、IC設計技術という、水晶デバイスの開発・製造に欠かせない技術を融合して、GPSに対応できる精度を表す周波数温度特性を従来サイズと同等の0.5×10-6(10のマイナス6乗)という高精度を維持しながら、面積比で約36%、体積比では約43%の削減となる小型化を実現し、約30%の削減となる省電力化も実現した。

同社は、この2016サイズの超小型TCXO製品群の商品化を進めるとともに、今後も高精度化、小型化の開発を進め、GPS市場の需要に対応していく。

9月30日〜10月4日に幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN2008」展示会場のエプソントヨコムブースでこの製品を含む水晶デバイスを展示する。

《レスポンス編集部》

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