米9月の新車販売100万台を割り込む

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2007年末から11か月連続で前年比マイナスを記録している米新車販売台数だが、9月はついに月間100万台を割り込んだことが明らかになった。これは15年ぶりの低い水準。

最大の下げ幅を記録したのはフォードモーターで、フォード、リンカーン、マーキュリーを合わせた合計台数は34%減。GMは16%、クライスラーも33%とビッグ3は総崩れの形だ。

一方、なんとか好調をキープしていた日本車もここに来て販売減が目立つ。特に厳しい数字が出たのはトヨタで、32%減という結果は過去40年間で最大のもの。ホンダも24%減となった。

米自動車業界全体での結果は27%減で月間販売台数は96万5160台。100万台を下回ったのは実に93年1月以来となる。この数字を年間ベースに換算すると1230万台。今年始めから9か月間の総売上台数も1076万台と、昨年比12.8%減となっている。

それでも8月までは少数とはいえ売り上げ増を計上したメーカーもあった。しかし9月に関してはまさに全滅。VWとダイムラーがかろうじて10%以下の減少にとどまったのが明るいと言えば明るいニュースだ。

アナリストらはこの結果について「1930年代以来の金融恐慌危機によりクレジット市場が閉鎖的になっているため」と分析しているが、2009年のニューイヤーモデルの投入に期待がかかっていただけにメーカーの失望は大きい。

各メーカーは今後2008年モデルの在庫処分に頭を悩ませる事になりそうだ。すでにクライスラー、GMなどが大型インセンティブ導入を始めているが効果はイマイチで、この在庫と2009年モデルの出だし不調により今後ディーラーの倒産が年末に向けて増加すると懸念されている。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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