ブリヂストンが8日に都内で開催した「2008 F1 PRESS MEETING」には、今年のF1でタイトル争いを展開している2チーム、フェラーリとマクラーレン・メルセデスの計4名のドライバーが出席した。
追いかけるフェラーリ側のコメントを紹介しよう。ルイス・ハミルトン(マクラーレン)を7点差で追うフェリペ・マッサは、「とてもコンペティティブなシーズンだ。そんななか、いくつかのレースで素晴らしいパフォーマンスを発揮することができた。我々の前には、まだ大きな可能性がある。最後のレースの最後のラップまで、全力で戦う」とコメント。富士での日本GPを含めた残り3戦でのドライバーズ、コンストラクターズ両部門での逆転を誓った。
昨年のチャンピオン、キミ・ライコネンは微妙な立場。5月以降、勝利がない。数字上は彼にも逆転連覇の可能性があるのだが、首位ハミルトンとは27点、マッサとも20点と大きく差が開いており、実質的な可能性は極めて小さい。場合によっては富士戦からマッサの援護にまわることも考えられる状況だ。「今年は思ったようなシーズン展開にはならなかった。でも、マシンの状態はいいので、富士でもベストを尽くす」と、ライコネンは話している。
一方のマクラーレン側は、ヘイキ・コバライネンのタイトルの可能性が既に消滅しているため、彼は明確にハミルトン援護にまわることとなる。このあたりの状況が、タイトル争いに微妙な影響を及ぼしてくる可能性もありそうだ。
昨年の富士では大雨のレースをハミルトンが制し、フェラーリ勢はライコネン3位、マッサ6位という結果だった。また、当時はルノーに所属していたコバライネンが2位で自身初表彰台を得ており、雨の可能性等も含めて考えると、富士との相性ではマクラーレンやや有利? 追う立場のフェラーリとしては「100%のマシンパフォーマンスを発揮できる天候のもとで、レースをしたい」(マッサ)というのが、まさに本音だろう。