レクサス『IS-F』でサーキットで走ったときにはそこそこのレベルに仕上がっているなと思ったが、一般道を走ったら乗り心地の悪いのに驚いた。日産『GT-R』も同じだが、なぜ日本車は高性能車になるとなぜこんなに足が硬くなるのだろう。勘違いしていると思う。
まずしなやかに動くサスペンションにして、そこにいいダンパーとマッチしたスプリング、ゴムブッシュ、スタビライザーを装着すればもっといいハンドリングと、もっといい乗り心地が得られるはずだ。
エンジンは高回転まで元気よく回り、力もあるが、アクセルペダルを踏み込んでいったときの吸気音をもっと聞かせて欲しい。いまはかなりアクセルペダルを踏み込まないと聞こえてこない。
サーキットでのハンドリングも完璧ではなく、まだフロントヘビーの傾向が残る。これは前後54:46という重量配分によるものだろう。ターンインでのノーズの動きが遅れ、コーナー出口でのアクセルの踏み込みに対してリヤのグリップ限界が低いのだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★
こもだきよし| モータージャーナリスト
クルマ好きというより運転が好きなモータージャーナリスト。日本自動車ジャーナリスト協会副会長、BMWドライバー・トレーニングのチーフインストラクター、JAF交通安全委員会委員、警察庁各種懇談会委員などを務める。