10月21日、スズキから新型コンパクトカーの『スプラッシュ』が発売された。昨年の東京モーターショーにも参考出品されていたスプラッシュは、欧州での販売を主眼に置いたコンパクトカーで日本で販売するクルマもスズキのハンガリー工場で生産され、完成車が輸入される。
プラットフォームは『スイフト』をベースに30mmショートホイールベース化し、パワートレインもスイフトと共通の1.2リットル&CVTを搭載。開発にあたってはOEM供給先となるオペルと共同で進められ、主にデザインやブレーキのフィーリングなどは積極的にオペルの意見も取り入れているという。
スプラッシュのアシスタントチーフエンジニアを担当した鈴木正倫さんは「スプラッシュはワールドワイド・トールコンパクトを開発コンセプトとし、開発から生産まで欧州で行われているグローバルカーです」
「ヨーロッパ生まれのデザインや運転しやすいパッケージング、スイフト譲りの高い走行性能と6個のエアバッグを標準装備した高い安全性をセールスポイントに、販売を進めていきたいと思っています」
「特に足回りに関しては欧州仕様と同じセッティングにしていますので、欧州コンパクトカーのような軽快なフットワークに仕上がっています。日本国内でのライバルは『ヴィッツ』や『デミオ』になると思いますが、そういった純国産のコンパクトカーとの走りの違いが分かるお客様に乗っていただけたら幸いです」とコメント。
最近のスズキ車は走りの面で高い評価を受けているだけに、欧州で開発されたスプラッシュのフットワークには期待が持てそうだ。その上で気になる信頼性に関しても、日本上陸後に静岡県の工場で国内生産車と同基準の検査と納車前整備を行ってから出荷されるという。
欧州基準の走りと国産車並みのクオリティを備えたスプラッシュは、なかなか面白い存在のコンパクトカーといえるだろう。