横浜ゴム、LCD向け電子材料用接着剤をサムスン・チェイルと共同開発

自動車 ビジネス 企業動向

横浜ゴムは、韓国のサムスングループ会社であるチェイル・インダストリーズ(第一毛織)と、液晶表示パネル(LCD)向け電子材料用接着剤を共同開発すると発表した。共同開発するのは導電性のある電子材料用接着剤で、横浜ゴムは接着剤に使われる素材をチェイル・インダストリーズに提供する。開発後は世界最大の液晶パネルメーカーであるサムスングループ各社へ納入する予定。

新開発の接着剤は、導電性粒子を分散させた接着・導電・絶縁という3つの機能を合せ持つ。LCDに半導体を実装する際、接続する回路間に接着剤を挿入、加熱接着することで圧着部は導電性、圧着してない部分は絶縁性という電気的異方性を持たせることが可能となる。フィルム状とペースト状の2つの形態があり、テレビ、パソコン、携帯電話向けLCDの組み立てラインでは欠かせない接着剤となる。
 
この接着剤は接着・導電・絶縁という3つの機能を1つの材料内に持たせるため、性能を安定させることが困難だった。横浜ゴムは、コア技術である接着剤技術、ナノテクノロジーを駆使して母材となる樹脂内にゴムの粒子を均等分散させる技術開発に成功した。チェイル・インダストリーズは、母材に導電性粒子などを分散配合し、テープ状またはペースト状に加工する。
 
この接着剤は有機ELディスプレイの接続や、半導体チップと基板の接続(フリップチップ接続)にも応用が進んでおり、今後さらに需要が拡大する見込み。横浜ゴムでは、こうした接着剤の共同開発の成果をベースに、今後さらに接着剤技術の電子材料への応用を進めていく方針だ。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型ホンダ『CR-V』発表に「おかえり!」「カッコいい」など反響、最注目の価格は…
  2. デンソー・人事情報 2026年1月1日付
  3. 分割式で取り付け簡単、MAXWINの金属製スノーチェーン「K-TIR08」発売
  4. 電動SUV『RZ』に改良新型、レクサス初のステアバイワイヤ搭載「F SPORT」追加…790万円から
  5. メルセデスベンツ、新型電動ミニバン『VLE』を2026年3月世界初公開へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る