ポルシェジャパンは、ロサンゼルス・モーターショーでデビューした第2世代のミッドシップスポーツモデル『ボクスターS / ボクスター』、『ケイマンS / ケイマン』の受注を12月6日から開始すると発表した。
新世代モデルの最も大きな特徴は、新開発の技術を盛り込んだ新型フラットシックスエンジンの搭載だ。このエンジンは、パワーだけではなく、燃費効率も大幅に改善した。高い燃費性能とパフォーマンスは、新開発デュアルクラッチトランスミッション「ポルシェ・ドッペルクップルング」(PDK)によってさらに効果を発揮するとしている。
排気量2.9リッターのベーシックエンジンの最高出力は、ボクスターが先代モデルを10PS上回る255PS、ケイマンが20PS上回る265PSに達する。それぞれのSモデルに搭載される3.4リッターエンジンの最高出力は、ダイレクトフューエルインジェクションの採用で、ボクスターSが310PS、ケイマンSが320PSと、それぞれ先代モデルから15PS、25PSアップする。
PDK搭載車ではボクスター、ケイマンともに、走行距離100kmあたりの燃料消費量が初めて9リットルを下回る。両モデルに搭載される新型2.9リットルエンジンのEU4基準による100kmあたりの燃料消費量は8.9リットルで、先代モデルのティプトロニックS仕様車よりも燃料消費量を11%低減した。またPDK搭載車の3.4リッターエンジンでは9.2リットル/100kmとなり、先代モデルのティプトロニックS仕様車と比較して燃料消費量を16%低減する。
外観では、インジケーターライトを一体化した新しいハロゲンヘッドライトを採用したほか、LEDによる新しいデザインのテールライトは、幅を狭めながら外側へと伸ばした。
LEDによるロッド状のポジションライトは、外側のエアインテークと平行に配置し、車両全体のルックスに上品なイメージを加える。もうひとつの特徴は標準装備されるフォグランプで、ボクスターでは長方形、ケイマンでは丸型のデザインのものを採用する。
サスペンションにはこれまでにないセッティングを施した。ステアリングシステムのバルブ制御マップも改良して、これまでよりも少ない力でステアリングを操作できるようになった。ホイールは新しいデザインとなり、ベーシックモデルではこれまでよりも0.5インチほどワイドな設計となった。
ボクスターとケイマンにはともに、ブレーキプレチャージ機能とブレーキアシスタント機能を新たに加えた新世代のポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム(PSM)を装備する。急ブレーキの時などにドライバーがアクセルペダルを急に戻すと、PSMの油圧コントロールユニットは、ブレーキペダルが踏み込まれる前にブレーキ圧を適度な水準まで引き上げ、素早く制動を加えることができるようにブレーキパッドをディスクに近づける。
ブレーキペダルの急な踏み込みや所定のブレーキ圧によって急ブレーキを認識すると、PSMの油圧コントロールユニットは制動力を最大限まで引き上げるようにブレーキ圧をアクティブコントロールする。この機能によってブレーキのレスポンスは大幅に向上した。
またボクスターとケイマンでは標準シートと、パーシャルレザーまたはフルレザーによるコンフォートシートの両方に、シートベンチレーションとシートヒーターをオプションで装備できる。
さらに、日本市場向けにクラリオン製カーナビゲーションシステムを標準装備する。
価格はケイマンSのPDK仕様が877万円、ケイマンの6MTが661万円、ボクスターSの6MTが752万円、ボクスターのPDKが655万円。