旭化成ケミカルズは、リチウムイオン2次電池用セパレータ「ハイポア」の設備能力を滋賀県守山市と宮崎県日向市の両工場で増強すると発表した。今回増強設備の稼動により、守山・日向両工場トータルの設備能力は年間約2億平方メートルとなる。
今回の投資決定は、拡大する市場環境の中で守山と日向で生産能力を一挙に増強して磐石な安定供給体制を構築し、シェアトップのポジションをさらに強固にするのが狙いだ。
リチウムイオン2次電池は、世界景気動向の影響を受けながらも、中期的にはセパレータ需要の過半を占めるノートパソコン向け円筒型電池を中心として拡大すると予想される。今後、特に2010年以降、2015年に向けては民生用途に加え、ハイブリッドカーや電気自動車用途が立ち上がることも期待されるため、需要の伸びを見通しながらこれからも戦略的なライン増設を実行していく。
設備投資額は守山が約40億円で、2010年春に稼動する予定で、日向が約50億円投じて設備を増強、同じく2010年春に稼動する予定だ。