東レ、液晶ディスプレイ用 塗布型位相差板 の開発に成功

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東レは、独自の樹脂設計技術を駆使し、延伸処理や配向処理が不要で、塗布、加熱のみで形成可能な塗布型位相差板材料の開発に成功した。
 
この開発材料を液晶ディスプレイ(LCD)に用いることで、視野角などの表示特性向上やLCDのさらなる薄型化が図れる見通し。今後、早期の実用化を目指して開発を加速するとしている。
 
今回開発した材料は、高分子の立体構造と電子構造を分子レベルで設計した。平面性の高い分子構造を持たせた直鎖状高分子を合成し、その自己配向性を利用することで、塗布、加熱の2工程のみで形成可能な塗布型位相差板材料を開発した。従来の重合性液晶を用いた方式に比べて製造工程が3分の1と、大幅に簡略化し、プロセスコストの削減が可能。
 
この材料は、塗膜の鉛直方向に比べて、平面方向に大きな屈折率を持ち、わずか数μメートルの膜厚で垂直配向型LCDの視野角を拡大することができる。また、LCDパネルの製造工程で必要とされる230度前後での熱処理についても、位相差機能が変化しないという高い耐熱性や、液晶配向膜の形成に用いられるNMP、γ-BLといった高極性溶剤に対する十分な耐溶剤性など、優れた特性を実現する。
 
この材料を用いてLCDパネル内部へ位相差板機能を作り込む(インセル化)ことで、LCDのさらなる薄型化、高画質化への貢献が期待される、としている。

《レスポンス編集部》

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