大矢アキオ『飲みすぎ注意』…ドイツに行ってカッコつけられないアナタに

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大矢アキオ『飲みすぎ注意』…ドイツに行ってカッコつけられないアナタに
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ソーセージ食べたいけど…

日本では忘年会のシーズンである。

はっきり言うが、ボクはビールが苦手だ。甘党であることもあって、あの苦味を自分のカネを払って飲む気にはなれない。いや、奢ってもらうと、うまそうに飲まなくてはならないのが、もっとつらい。

音大生時代は酒豪が多い管楽器専攻---軍楽隊時代に端を発する連綿と続く伝統らしい---の友人を避け、社会人になるにあたっても、職業上酒とあまり縁のない自動車誌の編集部に入った。さらに女房を選ぶときも、本人はもとより、彼女の親父が酒飲みではないか確認してから婚姻届にハンコを押した。

その後流れ着いたイタリアも、ビール好きの若者はともかく、やはりワイン大国である。人からビールを飲まされる機会は皆無だった。

ところがそんなボクにも、「ああ、ビールが飲めたら」と悔やむシチュエーションがあった。ドイツ、スイス、オーストリアで、うまそうなソーセージに遭遇したときだ。

これにはちょっと説明が要る。今やイタリアで数々うまいものを食べる機会はあっても、元はといえば子ども時代に小学校から帰れば晩メシが待ちきれず、冷蔵庫からソーセージを取り出して食べていた世代である。今も『ウイニー』と聞くとファイル交換ソフトなどではなく、真っ先にウインナーを連想する。

そんな人生を送ってきたソーセージ・コンプレックスのボクである。『シャウエッセン』3束パックが軽自動車だとすると、本場の太いソーセージはメルセデスベンツ『Sクラス』に匹敵する。

しかし、である。前述のような国々でソーセージを簡単に食べられるのは、一般家庭以外ではビアホールのような施設しかないのである。もちろんレストランにもあるが、「ソーセージだけください」とは言いにくい。

日本で酒飲みに連れられて入る居酒屋で注文する、量や質のわりに値段が高い「おつまみ」には未練がないが、ドイツやオーストリアでソーセージが食べられないのは、世の無情を感じる瞬間だった。

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《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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