【ITS世界会議08】「複雑な交通事情をもつ日本ならではのサービス」…ユビークリンク本田健司氏

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【ITS世界会議08】「複雑な交通事情をもつ日本ならではのサービス」…ユビークリンク本田健司氏
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ニューヨークで開催された第15回ITS世界会議は、セッションの数が例年にも増して多かったのが特徴でもある。その中で注目したのが、昨年10月より日本国内において携帯電話向けナビゲーションサービス『全力案内!』をスタートさせたユビークリンクの“Rail Transport Info, in Japan”と題したセッション。パネリストはユビークリンク サービスマネジメントGM 本田健司氏。日本の地下鉄内の特殊事情を説明する本田氏の解説には、時折、笑いが会場からわき上がることもあった。その主な内容は以下の通り。

13路線にも及ぶ東京地区の地下鉄は複雑でわかりにくい状況にあり、通常では記憶することは難しい。そのため、東京人にとって地下鉄マップは必須となっている。しかし、東京人は時間に厳しく、マネーコンシャスな人間が多いため、さらに効率よく乗り換えられることを多く望んでいる。そんな中で人気を呼んでいるのが「乗換情報マップ」で、地下鉄駅には各駅ごとの乗り換えに便利な車両位置を表示している。

ただ、それらは地下鉄駅に行かなければ見ることはできないし、該当駅を自分で探す必要がある。この表示を既に1億台が普及している携帯電話で見られたらもっと便利になるのではないか、その発想の下で誕生したのが全力案内!の乗換情報マップである。現在、日本ではカーナビ機能や歩行者用ナビ、乗り換え案内、列車の遅延メール機能といったサービスを携帯電話で行えるサービスが急速に普及が進み始めている。全力案内!はワンクリックで乗り換えに最適な案内を行うことができ、その意味でもユーザーに求められて誕生したサービスであると言うことができる。

将来は出発地と目的地を指定するだけで、電車を使うのがいいのか、クルマを使うのがいいのかを自動的に判断するサービスへと発展させていく。そこでは全国のタクシー1万1000台を使って収集を行っているプローブ情報であるユビークリンク交通情報(UTIS)を積極活用し、より高精度なガイドが行えることを目指したい。現在、注目しているのはiPhoneとの連携だが、日本で販売されている大多数の携帯電話は対応しているFeliCaに非対応だったり、ソフトウェアがアメリカ型となっていることなどで残念ながらその人気は今ひとつ盛り上がってはいない。しかし、iPhoneの秀逸なインターフェイスや操作上のレスポンスの良さは大きな魅力で、今後は動画を交えたサービスの展開も考えていきたい。

《会田肇》

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