11月19日に発表された新型の日産『キューブ』。180cm+・90kg+の巨漢記者が、「ジャグジーのような」ゆったり感を求め、後席に乗ってみた。
キューブの後席は前後スライド、ならびにバックレスト角度の調節が可能だ。ヒップポイントも前席より高くなっている。ベンチシートになっており、そのため背を預けられる面積が広いので、記者的には助手席よりも座り心地がいい。「ジャグジーのような」という表現は、後席に関してはあながちウソではないと感じた。
ただし、当たり前の話だが記者のような体格の場合、ゆったり座れるのは2名まで。後席にはヘッドレストが3人分用意されているのだが、室内幅は1200mmしかなく、記者クラス3人だとお尻を押し込むことすらどうかという状態。肩幅は絶対に無理なので、中央の人が体を前方に折り曲げて対処するしかないだろう。よって中央席には座らず、幅広のアームレストを引き出して、2人でゆったりといきたい。
前後席間は余裕があり、助手席を完全に後退させても、シートバック背面にヒザがこすれる程度でギリギリ座れる。記者でも助手席を目一杯後退させる必要はないので、普通なら前後席はともに前後方向の余裕を持って座れるはずだ。最近の後席スペース確保の各社共通のトレンドである、つま先を前席の下側に入れられる工夫はキューブにも成されており、それも座りやすさに一役買っている。高さに関しては、前席同様にまったく問題ない。
惜しかった点を挙げると、前席同様に後席も窓からヒジを出しづらいこと。リアドアのウィンドウは後ろ3分の1が固定されており、シートを記者がゆったりできる角度に合わせてしまうと、窓からヒジを出せない。なぜウィンドウを全部下げられないのかというと、後部ドアの下側は後輪の関係でえぐられているため、内側にウィンドウを下げるだけのスペースがないからである。
ただし、ドア内側のアームレストに関しては問題ないので、無理して窓からヒジを出す必要はない。中央のアームレストを引き出して、ドア内側のアームレストと併用してゆったりと行くのがキューブの乗り方のようだ。