21日未明、神奈川県南足柄市内で、暴走族メンバーの摘発を行おうとした警官が逆に襲撃され、実弾5発が装填された拳銃や手錠を奪われる事件が起きた。警察は一斉手配を行い、約15分後に拳銃を奪った暴走族メンバーの2少年を発見、逮捕している。
神奈川県警・松田署によると、事件が起きたのは21日の午前2時15分ごろ。これより約20分前の午前1時55分ごろ、南足柄市内の住民から「暴走族のバイクがうるさい」との通報が寄せられ、同署員が出動。南足柄市生駒付近で集団暴走を行うバイクを発見した。
パトカーは最後尾に位置していた原付バイクを強制抑止しようとしたが、バイクはパトカーのドア付近に衝突して転倒。乗っていた2人の少年はバイクを捨てて逃げ出した。これを30歳の巡査が追跡。うち1人を取り押さえようとしたところ、別の少年から逆に襲撃された。
少年は巡査が所持していた実弾5発装填の拳銃と手錠を奪って逃走。「拳銃奪取」の一報を受けて現場に駆けつけた別の警官が周辺を捜索したところ、近くの畑に隠れている2少年を発見。警官への暴行と拳銃強奪を認めたため、公務執行妨害と強盗致傷の容疑で逮捕した。
逮捕されたのは秦野市内に住むペルー国籍を持つ17歳の少年と、16歳の日本人少年。拳銃は使用されておらず、実弾5発も回収された。調べに対して2人は「警官から攻撃されることを恐れ、武器を奪った」などと供述しているようだ。