米国トヨタ販売は23日、大型ピックアップトラックの『タンドラ』に「ワークトラックパッケージ」を追加した。商用ユースに求められるタフな性能はそのままに、快適装備を削ることで価格を抑えたのが特徴だ。
米国でピックアップトラックをビジネスに使用する顧客は、農家や建築家が中心。彼らはピックアップトラックに豪華さは求めておらず、牽引力や荷台の広さを重視する傾向が強いという。
そこで、ワークトラックパッケージは4.0リットルV6(236ps)と5.7リットルV8(381ps)に設定。駆動方式はFRと4WD、ボディタイプは2ドアのレギュラーキャブと4ドアのダブルキャブが用意された。荷台のサイズは縦2480mm、横1687mm、深さ564mmと広大。牽引力も十分で、とくにV8は約4900kgの圧倒的な牽引力を備えている。
外観はグリルやバンパーがブラック樹脂仕上げとなるほか、クロームモールを廃止。アルミホイールはスチールに変わる。室内はビニール生地のベンチシートとラバーフロアが標準で、汚れを洗浄できるように配慮。オーディオは簡素化し、電動ドアミラーも手動にするなど、装備は厳選された。
これらの装備の見直しによって、ワークトラックパッケージはベース車よりも550 - 655ドル(約4万9500 - 5万9000円)安い価格を実現。価格は正式発表されていないが、V6で2万1900ドル(約197万円)から、V8で2万4100ドル(約217万円)からと予想されている。
ワークトラックパッケージは、31日に開幕するサンディエゴモーターショーで正式公開。北米市場へ2009年春に投入される。2008年後半、タンドラの販売は前年同月比50%近い減少となっただけに、廉価グレード設定による販売への効果が期待される。