デンソーとデュポン、植物由来樹脂製のラジエータタンクを開発

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デンソーとデュポン、植物由来樹脂製のラジエータタンクを開発
デンソーとデュポン、植物由来樹脂製のラジエータタンクを開発 全 3 枚 拡大写真

デンソーは、デュポンと植物の蓖麻(ヒマ)から抽出した有機化合物を主原材料に使用した植物由来樹脂製のラジエータタンクを共同開発したと発表した。国内外で販売される一部の車両向けに、2009年春から量産を開始する。

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今回開発したラジエータタンクに使用される樹脂は、デュポンとの共同開発で、蓖麻から抽出した有機化合物に石油を原材料とする有機化合物を加えて化学反応させ、ガラス繊維などの添加剤を加えたもの。原材料に占める植物由来成分の割合は40。

今回開発した新しいラジエータタンクは、大気中のCO2を吸収した蓖麻から抽出した成分を主原材料とするため、使用後に燃やして熱エネルギーを回収する場合でも、化石燃料でできた従来製品を燃やした場合と比べ、大気中にあるCO2量の増加を抑制することができるとしている。

ラジエータタンクは、エンジンルーム内に搭載され、高い耐熱性と耐久性が要求されるため、これまでは植物由来樹脂の比率が高い材料での製品化は困難だった。また、一部の寒冷地では、凍結防止剤として散布される融雪塩に塩化カルシウムを多く含むため、車両の構造上、搭載部品に塩化カルシウムへの耐久性が求められる場合は、特別な仕様となることから、コストが高くなっていた。

今回開発したラジエータタンクは、寒冷地仕様の従来製品に比べて、耐塩化カルシウム性を7倍以上に向上させることに成功、同時に、安価な蓖麻由来の有機化合物を主原材料とすることにより、コストを低減できたと、している。

デンソーは植物由来樹脂製ラジエータタンクの搭載車種拡大を目指すとともに、植物由来樹脂の使用製品の拡大を図ることで石油資源の使用量を削減するとともに、製品のライフサイクルにおけるCO2排出量の削減、地球温暖化の抑制に取り組む方針だ。

《レスポンス編集部》

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