12日夕方、宮城県栗原市内の国道4号で、車両4台による多重衝突事故の現場検証を行っていた宮城県警・築館署員が橋から転落する事故が起きた。署員は約7m下まで落ち、病院に収容されたがまもなく死亡している。
同署によると、転落事故が起きたのは12日の午後6時30分ごろ。これより約1時間前の同日午後5時30分ごろ、栗原市築館富境付近の国道4号に架かる荒瀬橋を走行していたクルマが凍結路面でスリップ。他車両を巻きこみ4台が関係する多重衝突に発展したが、事故による負傷者は出なかった。
事故の当事者から通報を受けた警察では物損事故としての処理を開始。午後6時ごろから同署・交通課に所属する警官2人が現場での検証作業を行っていた。このうち、34歳の巡査長の姿が見えなくなったことに51歳の警部補が気づき、付近を捜索したところ、橋から約7m下の草むらに転落している巡査長を発見した。巡査長は病院に収容されたが、全身強打でまもなく死亡している。
転落していた位置から推測すると、巡査長は橋の欄干を乗り越えて転落したことになるという。欄干の高さは約1m。警察では欄干に寄りかかった際、凍結した路面に足を取られ、腰部を支点として背中から落ちたのではないかと推測している。