日立、緊急施策---自動車事業で2000億円を削減

自動車 ビジネス 企業動向

日立製作所は、急激に変化する経営環境に対応するため「緊急業績改善施策」を実施すると発表した。

同社では、経済の低迷が当面継続し、売上の拡大が見込めない環境下でも、収益を確保する強靭な体質を構築するため、事業構造・コスト構造の改革を行う。

具体的には、収益改善の見込めない不採算事業・製品からの撤退、投資の抜本的見直し、国内外の拠点の統・廃合や人員の最適化などの施策を通じ、デジタルメディア事業や自動車機器関連事業を中心に、2009年度末までに、約2000億円の固定費を削減する。

グローバルな自動車販売低迷の直撃をうけているオートモティブシステムグループでは、製品構成の最適化、環境・安全対応自動車関連システムへのシフト、国内外拠点の統廃合などを進め、急激で大幅な作業量減に対応して、2009年度末までに、グループ内の他部門への再配置を含めて、グローバルベースで4000人規模の人員適正化を実施する。

また、自動車関連事業を持つ日立金属、日立電線、日立化成工業などの子会社でも、それぞれ国内外拠点再編や海外新拠点の稼動延期、新規投資の凍結、人員適正化など、抜本的な対応策を検討・実施する。

さらに、グループ全員参画によるコスト低減の徹底で経費や資材費を低減する。特に資材費ではグループでの集中購買などで2009年度に約3000億円の低減を目指す。

重複事業の整流化や管理部門の統合による効率化、ガバナンスの向上を図るため、連結子会社数の削減も推進する。2008年3月末で910社の会社数を、2010年3月末までに700社台にする。

中核事業への今後の取り組みとして、自動車機器関連事業では、ハイブリッド車・電気自動車対応へのシフトを急ぐ。産業インフラ、環境対応自動車機器などの分野におけるキーデバイスである各種高性能モータ・インバータや産業用・自動車用の高信頼性リチウムイオン電池、それらの差別化を強力に支える高機能材料部門などについても、研究開発投資を継続し、要素技術を確立することで、シナジーを生み出せる分野を強化し、将来の市場成長に備えるとしている。

《レスポンス編集部》

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