検察審査会、「捜査が行われていない」と厳しい指摘

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2006年3月に高知県春野町(現在の高知市)で発生したスクールバスと白バイの衝突事故について、高知検察審査会は1月29日までに証拠隠滅容疑の不起訴不当を議決。検察に再捜査を求めた。「捜査が行われた形跡が認められない」と厳しく指摘している。

問題の事故は2006年3月3日の午後2時35分ごろ発生した。(高知市)春野町弘岡中付近の国道56号沿いにある飲食店駐車場から進出してきたスクールバスと、国道を走行中の高知県警・交通機動隊の白バイが出会い頭に衝突。白バイは転倒・大破し、運転していた26歳(当時)の隊員が全身強打で死亡した。

公判ではバスの進出スピードが争点となったが、検察は路面に残されたスリップ痕から「低速走行中のバスと、走行していた白バイが衝突した」と判断。裁判所も「スクールバスが安全確認を怠り、反対車線側へ右折するために漫然と進出したことが事故の主因」として、運転手に禁固の実刑を命じた。

だが、運転手側は「警察と検察が主張する“バスのスリップ痕”は、白バイの著しい速度超過違反を隠蔽するために何者かが偽造したものだ」と主張。被疑者不詳のまま証拠隠滅容疑で高知地検に告訴していたが、同地検は嫌疑不十分で不起訴処分とした。これを不服とする運転手側が検察審査会に不起訴不当を申し立てていた。

高知検察審査会は「現場で撮影された写真などを含め、スリップ痕がどのように付着したのか分析する必要があるが、これを怠ったまま不起訴を決めた」と指摘。さらには「検察が被疑者を特定するための捜査をした形跡が認められない」とも指摘し、捜査が十分に行われていないと結論付け、高知地検に再捜査の実施を促した。

《石田真一》

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