トヨタ ヴィッツ 欧州仕様 マイナーチェンジ…環境性能が大幅向上

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トヨタ ヴィッツ 欧州仕様 マイナーチェンジ…環境性能が大幅向上
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英国トヨタは5日、『ヤリス』(日本名:『ヴィッツ』)のマイナーチェンジ仕様を発表した。ガソリン、ディーゼルともに、欧州Bセグメントでトップクラスの環境性能を実現している。

トヨタは2008年10月のパリモーターショーで、「オプティマルドライブ」という考え方を発表。エンジンやトランスミッションの軽量化、エンジン抵抗の低減などによって、パワーを向上させると同時に環境性能も引き上げようという考え方だ。フランスのバレンシア工場で生産される新しいヤリスにも、このコンセプトが導入された。

ガソリンエンジンは1.3リットル直4が、デュアルVVT-i仕様を新搭載。2008年末に欧州仕様の『オーリス』と『iQ』に採用されたものと共通で、最大出力101ps、最大トルク13.5kgmとクラストップの性能をマークする。このエンジンは型式が「1NR-FE」で、排気量は1329cc。日本のヴィッツの「2SZ-FE」型1296cc、「2NZ-FE」型1298ccとは異なるユニットだ。

6速MTにはアイドリングストップ機能、「ストップ&スタートシステム」が組み込まれた。車両が停止し、シフト位置をニュートラルにしてクラッチから足を離すと、エンジンが自動的に停止。クラッチを再び踏み込むとエンジンが始動する。

燃費は従来の1.3リットル比で約17%改善し、欧州複合モード19.6km/リットルを実現。CO2排出量も22g/km少ない119g/kmを達成した。英国トヨタは「欧州Bセグメントで競合する1.4リットル車よりもパワフルでありながら、燃費や環境性能は1.2リットル車並み」と自信を見せる。

実際、トヨタの社内調査によると、フォルクスワーゲン『ポロ』の1.4リットル車よりも約25%パワフルでありながら、燃費はフォード『フィエスタ』の1.2リットル車よりも約12%良好だという。

ディーゼルは1.4リットル直4ターボの「D-4D」を新搭載。最新のコモンレールシステムを採用。最大出力は90psと従来型よりも若干アップし、最大トルクは20.9kgmと1.5kgm向上した。

環境性能の高さはディーゼルならでは。6速MT車は欧州複合モード燃費が約10%アップの24.4km/リットル、CO2排出量が約8.4%低減して109g/kmに。新設定の6速ロボタイズドMTの「マルチモード」車は、欧州複合モード燃費23.8km/リットル、CO2排出量110g/kmと、それぞれクラス最高レベルの環境性能を獲得している。

ガソリンには、日本仕様のiQと同じ1.0リットル直3搭載車も用意され、英国での価格は8585ポンド(約115万5000円)からとコストパフォーマンスも高い。新しいヤリスは、欧州Bセグメントのライバルにとって、大きな脅威となりそうだ。

《森脇稔》

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