【ホンダ インサイト 試乗】予想していたよりもはるかに…川上完

試乗記 国産車
【ホンダ インサイト 試乗】予想していたよりもはるかに…川上完
【ホンダ インサイト 試乗】予想していたよりもはるかに…川上完 全 5 枚 拡大写真

初代ホンダ『インサイト』のオーナーである僕からすれば、新しいインサイトがデビューしたことで、自分のクルマが旧型になってしまうことは複雑なものがある。しかし、実際にのってみた新型インサイトは、予想していたよりもはるかに完成度が高く良いクルマに仕上がっていた。

スタイリングは、一部にライバルであるトヨタ『プリウス』との近似性を言う声もあるようだが、居住性と実用性、さらに燃費の良さを追求すれば、必然的にあのようなフォルムになるのは当然だ。かつての3ボックス・セダンのスタイリングが似ていたからと言って、オリジナリティが無いとは誰も思わなかったはず。インサイトの実車を見ると、近い将来に、このプリウス/インサイト的な2ボックス・スタイルが、4ドア・セダンのスタイリングの主流になるかも知れないと思わせるほど新しい感覚のスタイルだ。

インテリアは少々装飾過多である。特にインスツルメンツ・パネルのデザインは、言葉は悪いが、出来の良い(?)パチンコ台のようだ。こう言うクルマこそ、全てをシンプルにした方が、永く乗るであろうユーザーに対して大きな説得力を持つと思うのだが。3年や4年で乗り換えるのであれば、ハイブリッドの恩恵は少なくなってしまう。サイズが適当であることと価格の安さもこの新型インサイトの魅力。

走った感じはホンダ車に共通する固めの足周りと高い剛性感で、なかなかスポーティなもの。フィーリングは初代インサイトよりは重厚感がある。サスペンションが硬過ぎるきらいはあるが、市街地走行ではあまり問題にはならないレベルだ。高回転域のエンジン音や後席のスペースには改善の余地はあるが、総じて、先進的なハイブリッド・セダンに乗っているという満足感は大きい。でも、僕はこの次に登場する2ドアのスポーティ・モデル、『CR-Z』に大きな期待をもっているのだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
おススメ度:★★★★★

川上完|モータージャーナリスト
芸能誌カメラマンを経て、男性誌のクルマリポーターからジャーナリストの道へ。旧いクルマ大好きの変人(?)

《川上完》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ジクサー250 試乗】250ccでダントツにリーズナブル! この手軽さと奥深さはスズキ随一の仕上がりだ…伊丹孝裕
  2. 「最初からこれが欲しかった」レクサスの特別な『LBX MORIZO RR』限定発売に、SNSで反響
  3. 車内が即ネット空間に! 新型USB型Wi-Fiルーターがドライブを変える[特選カーアクセサリー名鑑]
  4. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  5. 狭い道! 制限1.3m、通れる車がなくなった都市計画?…東京都世田谷区
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る