東芝、音忠実再生技術を開発…補助スピーカーで余分な音を打ち消す

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東芝、音忠実再生技術を開発…補助スピーカーで余分な音を打ち消す
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東芝は、京都大学大学院工学研究科・都市環境工学専攻の伊勢史郎准教授、アクティモ社と共同で、補助スピーカを用いることで、電気音響変換器の元来の目的である、原音を忠実に再生する「音忠実再生技術」を開発した。

今回開発した技術は、音忠実再生のアプローチの中でも時間領域の改善に着目したもの。音忠実再生のアプローチは、時間領域改善と周波数領域改善の2つの方式に区分されるが、従来のアプローチの多くは周波数領域の改善に着目したもので、イコライザなどに代表される周波数特性の調整が一般的だった。

今回の技術は、筐体部分・支持部分の剛性不足によりメインスピーカから発生した原音以外の音を、メインスピーカに付与した補助スピーカから発生させる逆位相の音により打ち消し、忠実な原音の再生を可能とする。補助スピーカの制御方式としては、原音パルス波形のみを残すインパルス応答最適化制御により、スピーカ出力波面を時間領域で忠実に整形できることが特長。

通常、標準筐体のスピーカでは全体の約4割程度の原音以外の音が発生しており、薄肉ABS筐体からもそれと同等以上の原音以外の音が発生するが、今回開発した技術ではその原音以外の音を90%以上低減させることを基礎実験により確認した。この結果、周波数領域のフラット化についても、従来のイコライザなどによる周波数領域の改善と比べ、同等以上の効果が実現できることを確認した。

今後、製品搭載へ向けての課題解決を中心とした研究開発に取り組む予定。今回の成果は、3月17日から開催される日本音響学会2009年春季研究発表会で公表する予定。

《レスポンス編集部》

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