奈良漬けでは酒気帯び相当量にはならず

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飲酒運転を行ったとして、道路交通法違反の罪に問われていた男に対する判決公判が13日、甲府地裁で開かれた。男は「奈良漬けを食べたために飲酒運転と誤認された」と主張したが、裁判所はこの主張を退けている。

問題の事件は2006年2月2日深夜に発生した。甲府市緑が丘付近の市道で山梨県警・甲府署が飲酒検問を行っていたところ、乗用車を運転する60歳の男(被告)が酒臭いことに接遇した署員が気づいた。

現場でアルコール検知を実施したところ、男からは呼気1リットルあたり0.22ミリグラムのアルコール分を検出。道交法違反(酒気帯び運転)容疑で摘発しようとしたが、男は「酒は飲んでいないが、スーパーマーケットで買ったこぶし大の奈良漬けを食べた」と主張し、飲酒運転の事実を否認したために正式裁判となっていた。

警察は奈良漬けでアルコール分が検知されないことを実証するため、甲府署の署員に男が主張するよりも若干大きいサイズの奈良漬けを試食させた。5人からはアルコール分が検出されなかったため、「食後にアルコールが検知されなかった」というデータを証拠として提出。その判断に注目が集まっていた。

13日に開かれた判決公判で、甲府地裁の渡辺康裁判官は「試食した5人の警官からアルコール分は検出されず、摘発直前に奈良漬けを食べたという被告の証言は信用できない」と認定。被告の男に対して罰金25万円の判決を言い渡している。

《石田真一》

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