ヤマハファインテックは、マグネシウム成型部品事業から撤退すると発表した。同社の今後の事業については、産業用ロボットなどのFA事業や自動車用内装部品事業を中心に展開する方針。
今回の事業撤退は、今後の事業計画を再度検討した結果、将来的に売上回復が見込めず黒字化が困難なこと、グループ内の他事業とのシナジーも限定的なことから決定した。
同社は、ヤマハの子会社で楽器事業で培った金型、成型技術と高価ながら軽量で強度の高いマグネシウム素材を組み合わせて、当初は携帯電話向け、最近ではデジタルカメラの筐体部品を中心に成型事業を展開してきた。
しかし、マグネシウム成型は、生産技術的には難易度が高く、歩留まりの向上に努めたものの損益面では厳しい状況が継続していたのに加え、世界的な経済危機の影響などにより、納入先からの発注数が大幅に減少していた。