静岡知事、空港の完全開港と引き替えに引責辞任

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静岡知事、空港の完全開港と引き替えに引責辞任
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静岡県の石川嘉延知事は25日、臨時の記者会見を開き、辞職する意向を表明した。進退を明らかにすることで、島田市と牧之原市に跨る静岡空港の完全開港に道を開くため。

6月4日に開港を予定する静岡空港は、2500mの滑走路を持つ空港として運用されるはずだった。空港の施設はすでに完成しているが、スタートは予定より300m短縮した2200m滑走路の暫定的な利用となる。

2500mの滑走路として運用するためには、空港西側の私有地に航空法の高さ制限を超える立ち木伐採など必要だが、地権者の賛同が得られなかった。そこでやむなく滑走路を短くして空港を暫定的に利用することで、開港の許可を取り付けた。

完全開港のためには私有地の立ち木を伐採するほかに、その土地の一部で地盤の高い土壌を削らなければならないが、静岡県は地権者に充分な説明をしないまま問題をこじらせ、石川知事も測量ミスなどの事実関係を1年近く公表しなかった。

県は地権者との話し合いを続けていたが、今年2月に地権者が立ち木伐採の条件として、石川知事の辞職を求めた。

この問題で開港は3か月遅れの6月となったが、暫定利用ながら開港にひとまず目処が付いたことで、辞職の決意を固めたという。

「知事として政策決断とか政治決断を要することは一切なくなったので、今度はこの問題について私としての判断をもとに取り組もういう考え方からアクションを起こすことにした」(石川氏)

静岡県は、同日夕方、地権者に条件の受け入れを伝え、地権者との協議再開を申し入れた。

《中島みなみ》

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