【ニューヨークモーターショー09】世界最速SUV、BMW X5M と X6M がデビュー

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【ニューヨークモーターショー09】世界最速SUV、BMW X5M と X6M がデビュー
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BMWは5日、『X5M』と『X6M』の概要を明らかにした。4.4リットルV8ツインターボ(555ps)を搭載。0-100km/h加速4.7秒、最高速275km/hという世界最速SUVは、8日に開幕するニューヨークモーターショーで正式発表される。

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X5MとX6Mは、『M3』や『M5』などを手がけるBMW M社が、『X5』と『X6』に類稀なる高性能を付加したモデル。同社にとって1985年の設立以来、4WD車の開発は今回が最初になるという。

エンジンはX6や『7シリーズ』に用意される4.4リットルV8ツインターボがベース。2個のターボチャージャーは最大過給圧1.5バールの専用ツインスクロールタイプに換装され、特許技術のエグゾーストマニホールド、CCM(コンプレヘンシブマニホールド)を採用。鋭いアクセルレスポンスやリニアなパワー、フラットなトルク特性を実現する。

ターボチャージャーは、V8エンジンのバンク中央にレイアウト。排圧のロスを低減し、燃料の供給をスムーズに行う。インタークーラーは水冷と空冷の2種類の冷却システムを持ち、アルミ製オイルサンプも導入された。

これらの専用チューニングを受けた結果、X5MとX6MはSUVとしては驚異的な最大出力555ps/6000rpm、最大トルク69.3kgm/1500-5650を獲得。X6の「Xドライブ50i」グレードと比較すると、148ps、8.1kgmもパワフルだ。さらに、『M5』や『M6』の5.0リットルV10(507ps、53kgm)さえも上回る、M史上最強のスペックが与えられた。

動力性能は刺激的のひと言。0-100km/h加速は4.7秒とM5と同数値。最高速は250km/h(リミッター作動)だが、リミッターを解除すると275km/hに到達する。4.7秒の0-100km/h加速は、ポルシェ『カイエン』の最強グレード「ターボS」の4.8秒を上回る。まさに、世界最速のSUVである。

トランスミッションはパドルシフト付きの6速AT。「ドライブ」「スポーツ」「Mマニュアル」の3モードが選択でき、Mマニュアルではローンチコントロールを可能にする。

最新BMWに共通するエフィシエントダイナミクス思想も導入。オンデマンド制御方式の燃料ポンプなどを採用し、ユーロ5と米国のLEV-2に適合する排出ガス性能を達成した。欧州複合モード燃費は7.2km/リットルと、パフォーマンスを考慮すると優秀だ。

前後&左右間でトルク配分が変えられる4WDシステム「Xドライブ」は専用チューン。前後トルク配分はリア寄りに設定されており、FRのような自然なハンドリングが追求された。ブレーキはローター径がフロント395mm、リア385mmの強化タイプ。タイヤサイズは前275/40ZR20、後ろ315/35ZR20を装着する。

サスペンションも強化され、リアにはセルフレベリングサスを採用。ARS(アクティブロールスタビリゼーション)、EDC(エレクトロニックダンピングコントロール)などの先進装備が盛り込まれた。さらに「ダイナミックパフォーマンスコントロール」も専用チューニング。「Mダイナミックモード」のMボタンを押すと、スロットルレスポンスやパワーステアリングの特性が、シャープに変化する。

外観は前後バンパーやフェンダーが専用デザイン。フロントバンパーには、エンジンの冷却性を高める大型エアインテークが付く。ボンネットのパワードームも特徴だ。フロントフェンダーにはエアベントを追加。リアはディフューザーと4本出しのマフラーがM専用となる。室内にはスポーツシートなどが奢られた。

BMW『X5M』と『X6M』は8日に開幕するニューヨークモーターショーで正式発表された後、年内に発売予定。BMW Mブランドの新しいイメージリーダーの誕生だ。

《森脇稔》

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