GMは5日、新型GMC『テレーン』(TERRAIN)を初公開した。シボレー『エクイノックス』とメカニズムを共用する小型SUVで、8日に開幕するニューヨークモーターショーで正式発表される。
GMは1月のデトロイトモーターショーで、2代目シボレー・エクイノックスを披露した。GMCテレーンはエクイノックスからエンジンなどの主要コンポーネンツを流用。しかし、ボディはまったく異なる専用デザインを与えている。
エクイノックスは丸みを帯びたボディだが、このテレーンでは角張ったフォルムが強調される。フロントにはGMCブランドのアイデンティティ、大型3分割クロームメッキグリルを装着。角型のヘッドランプはプロジェクタービームを内蔵した。オーバーフェンダーは力強いイメージを発散。ボディサイズは全長4707×全幅1849×全高1684mm、ホイールベース2857mmだ。
エンジンはエクイノックスと共通の直噴ガソリン2機種で、2.4リットル直4(182ps、24.1kgm)と3.0リットルV6(264ps、30.7kgm)。グレードはSLEとSLTの2タイプで、駆動方式はFFと4WDを用意した。
とくに2.4リットルは燃費性能に優れ、EPA(米国環境保護局)予想燃費は、市街地走行が8.93km/リットル、高速走行が12.75km/リットル。直噴化や電動パワーステアリングの採用によって、高い燃費性能を実現する。GMは「高速燃費はクラストップの実力」と胸を張る。
この2.4リットルは「エコモード」を備え、1125rpmという低いエンジン回転数でATがロックアップするように設定。さらに「ANC」(アクティブノイズキャンセレーション)を導入して、静粛性を高めている。
3.0リットルV6は6速ATと組み合わせられ、EPA予想燃費は市街地7.65km/リットル、高速10.6km/リットル。GMは「両エンジンとも最大約800kmを無給油走行できる」と燃費性能の高さをアピールしている。
インテリアはエクイノックスと同じ「マルチフレックスリアシート」の採用が話題。前後に200mmのスライド機構を持たせることで、クラス最大級の足元空間を実現した。後席シートバックは60対40の分割可倒式で、荷室容量はシートバックを起こした状態で、894リットル(VDA計測値)を確保。6エアバッグやスタビリトラック(ESP)など、高い安全性能も追求している。
装備面では、リアビューカメラ、パワーテールゲート、リモコンエンジンスターターなどを用意。オーディオ&ビジュアルも充実しており、7インチタッチスクリーンモニター、40GBハードディスクナビゲーション、後席エンターテインメントシステム、Bluetooth対応ハンズフリーフォン、オンスターなどを設定している。
新型テレーンはカナダ・オンタリオ州のCAMIで生産。北米では2010年モデルとして、今夏から販売がスタートする。ベース価格は2万2000ドル(約220万円)程度と予想され、トヨタ『RAV4』、日産『ローグ』、ホンダ『CR-V』などと競合する。