【ニューヨークモーターショー09】スバル レガシィ 新型、アウトバック初公開!!

自動車 ニューモデル モーターショー
【ニューヨークモーターショー09】スバル レガシィ 新型、アウトバック初公開!!
【ニューヨークモーターショー09】スバル レガシィ 新型、アウトバック初公開!! 全 21 枚 拡大写真

スバルは9日、ニューヨークモーターショーで新型『アウトバック』(日本名:『レガシィアウトバック』)を発表した。220mmの最低地上高とシンメトリカルAWDの組み合わせが、行動半径を広げてくれる。

アウトバックは『レガシィ』の『ツーリングワゴン』をベースに、車高を引き上げてちょっとしたオフロード走行を可能にしたモデル。初代アウトバックは15年前のニューヨークモーターショーでデビューしたこともあり、4代目アウトバック発表の場もニューヨークが選ばれた。

8日に披露された新型レガシィセダン(日本名:『レガシィB4』)と同様に、存在感あるスタイルが大きな特徴。鷹の目を思わせるヘッドランプはシャープなイメージ。大きく張り出したフェンダーアーチがたくましさを演出する。テールランプがゲート側にも装備された点は、現行型との違いとして指摘できる。また、Dピラーが太くなったのと同時に、ボディ同色仕上げとなり、SUV風に見える効果を生んでいる。

アウトバックの専用装備が、フロントのアンダーガード付きバンパーやサイドのロッカーパネル。グリルも専用デザインとなる。グランドクリアランスは220mmと、現行よりも20mm引き上げられた。タイヤサイズはグレードにより、215/70R16か225/60R19となる。

新型の注目装備のひとつとして挙げられるのが、新しいルーフレール。クラスで初めてクロスバーを内蔵し、任意の位置で固定できるようにした。風切り音を低減するよう、デザインにも配慮している。

ボディサイズは全長4780×全幅1821×全高1669mm、ホイールベース2741mm。現行型よりも、全幅は51mm、全高は100mm、ホイールベースは71mm大きくなったが、前後のオーバーハングを切り詰めることで、全長は25mm短くなった。

北米仕様のエンジンは2種類。「2.5i」用の2.5リットル水平対向4(170ps/5600rpm、23.5kgm/4000rpm)、「3.6R」用の3.6リットル水平対向6(256ps/6000rpm、34.2kgm/4400rpm)だ。トランスミッションは、2.5iが新開発6速MTとCVTの「リニアトロニック」、3.6Rが5速ATとなる。

2.5リットルNAは、エンジンヘッドの冷却性向上や樹脂製インテークマニホールドの採用などにより、軽量化を実施。低速トルクや燃費性能、排出ガス性能を引き上げた。3.6リットルは現行3.0リットルの排気量拡大版。吸排気AVCS(連続可変バルブタイミング機構)などにより、パワーと環境性能を両立させている。

2.5リットルに用意したCVT、リニアトロニックはスバルの次世代自動変速機。量産AWD乗用車用の縦置きチェーン式無段変速機は世界初という。チェーン式無段変速機は、トルク伝達の大容量化とフリクション低減という効果があり、コンパクトで優れた燃費性能を発揮する。

5%以上の登坂路で停車した場合に有効な「ヒルホールドシステム」にも注目したい。新型は電気式パーキングブレーキを導入するが、このブレーキと連動させて、坂道でブレーキペダルから足を離しても、車両を後退させないようにした。現行型にも同様の装備があるが、車両を固定できるのは数秒が限度だったから、大きな進歩だ。

シャシーはクレードル構造の採用が話題。クレードル構造とは、エンジンをボディにマウントするのではなく、ゆりかご状のクレードルフレームにマウントする方式を指す。メインクッションラバーは液体封入式とし、4点でエンジンを支持。優れた静粛性や乗り心地、高い操縦安定性や衝突安全性を実現しているという。

サスペンションはフロントがマクファーソンストラット。アームをクレードルフレームへマウントすることで高剛性化し、ステアリングの応答性や操縦性を向上させた。同時に、スタビライザーのレイアウト変更と大径化により、ロール剛性も改善する。リアは低床タイプのダブルウィッシュボーンを導入。サスペンションリンクやリアデフ、サブフレームの取り付け位置などを最適化することで、防振性能をアップさせた。 

室内はダイナミックな造形の中に、ゆとりある空間を備えている。インパネは横方向への広がり感を強調したデザイン。表面にはヘアライン加工を施し、質感を引き上げた。電気式パーキングブレーキ採用で、サイドブレーキが廃止され、センターコンソール周辺の使い勝手が向上。後席は65対35の分割可倒式で、リクライニング機能が付く。

ボディサイズの拡大によって、室内のゆとりが増したのもポイント。後席のレッグルームは+102mm、ショルダールームは前席が+48mm、後席が+61mm。ヒップルームは前席が+89mm、後席が33mm広がった。荷室スペースは170リットル拡大し、2025リットルを確保している。

シートは乗り心地とホールド性を追求した新デザイン。上級グレードにはレザーシート、シートヒーター、助手席パワーシートを装備する。ステアリングホイールの形状も一新し、ATとリニアトロニック仕様はパドルシフトを装備。センターパネル中央には、瞬間・平均燃費などを表示するマルチインフォメーションディスプレイをレイアウトした。

安全面では、全車にVDCとEBD付きABSを標準装備。運転席&助手席エアバッグ、サイドエアバッグ、カーテンエアバッグも全車標準だ。クレードルフレーム構造や高張力スチールの採用などにより、衝突安全性も引き上げられた。

新型レガシィはセダン(B4)とアウトバックが公開され、残るはツーリングワゴンだけとなった。しかし、アウトバックと基本ボディを共用しているため、大まかな内容は推測できる。新型レガシィのツーリングワゴンは5月下旬、日本に登場する。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る