首相の「低炭素革命」…2020年、2台に1台をエコカー

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麻生太郎総理大臣は9日、東京都内の日本記者クラブで、「新たな成長に向けて」と題して講演を行なった。2020年には新車の2台に1台をエコカーにしたいと語った。

講演では、今日の日本経済が2020年までに目指す未来像について「未来開拓戦略」を示し、その3つの柱として「低炭素革命で、世界をリードする国」、「安心・元気な健康長寿社会」、「日本の魅力発揮」を掲げた。

世界的な経済の調整が避けられない中で、日本だけが旧来型品目の輸出に依存した成長軌道に復帰することは現実的ではないとし、新たな成長モデルに向けて、3つの柱を提示した。これらの3つの柱は、日本の強みや特徴を生かせる分野であるとし、官民による集中的な投資と、それを促す大胆な制度改革の実行を表明した。

「低炭素革命」とは、地球温暖化を新たな技術と社会システムの変革で克服することだという。日本の戦後の高度成長で、たとえば自動車の普及が人々のライフスタイルを変えたように、低炭素革命はこれに匹敵する大きな変革であるとする。

21世紀の低炭素社会においては、太陽電池、電気自動車、省エネ家電が新たな“三種の神器”になっていく。そして高度成長時代と同じように、我々に低炭素社会というもののすばらしさを実感させてくれるとする。

低炭素革命の分野において、2020年に新たに約50兆円の市場と、140万人の雇用の創出を考えているという。そして最も力点を置きたいプロジェクトとして「太陽光世界一プラン」と、「エコカー世界最速普及プラン」の2つをあげた。

エコカー世界最速普及プランでは、電気自動車やハイブリッドカーなど、いわゆるエコカーを世界で最初に本格的に普及させる。3年後に電気自動車の量産・量販を開始し、2020年には新車の2台に1台をエコカーにしたいという。

4月から自動車重量税、自動車取得税の免除を開始したが、さらに今後、新たな補助制度を導入しエコカーへの買い替えを支援したいという。これらにより1年間で100万台程度の需要を増やす。

またモデル都市10か所を選定して、未来の車社会を先取りした実証プロジェクトを実施する。得られた知見を基に、世界最大の自動車市場であるアメリカと連携して世界標準を構築したいとする。

《高木啓》

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