トヨタ自動車は10日、中部国際空港の稲葉良〓社長がトヨタの取締役に復帰する役員人事を発表した。
稲葉氏は北米市場で、トヨタが業績を大幅に伸ばした原動力となった北米を中心とする海外での販売を増やしたのに手腕を発揮したが、社長レースで渡辺捷昭氏に破れ、中部国際空港に転出した。創業者一族で50代と若い豊田章男氏が社長に就任するのを機に、復帰して豊田新社長を支えてトヨタの海外販売を立て直すと見られる。
また、トヨタアドミニスタの前川眞基社長、トヨタ輸送の伊原保守社長もトヨタの専務取締役に復帰するなど、外部に一旦出された人材を役員として相次いで復帰させる異例の人事となった。
また、豊田章一郎取締役名誉会長、奥田碩取締役相談役の退任も正式に決めた。
6月の定時株主総会の承認を経て正式に就任する。
※〓は「目」ヘンに「見」を組み合わせた漢字。