目に見えない部分ではあるが、静粛性は快適性を大きく左右する要素でもあり、運転や移動の疲労にも直結する部分だ。
新型VW『ゴルフ』の発表会では、ドイツ本社で「新型ゴルフの父」とも呼ばれるハラルド・ルダネック氏(研究開発部門 車両開発&試作担当専務)が「ゴルフの品質は偶然の産物ではない。五感を通して感じることができる」と力説した。
なかでも記者が興味深いと感じたのは静粛性に関してだ。
「静粛性は新しいゴルフのもっとも優れている部分のひとつで、聞いてわかる……というよりも、聞こえないことによってわかるでしょう。たとえば120km/hで高速走行時の車内騒音は、先代に対し4dB削減しました。これは、先代の約半分の騒音になったといえます」と、ルダネック氏は胸を張る。
騒音を削減するために新型ゴルフには、ガラス(フロントガラスに遮音層を挟んだ3層のガラスを使い、フロントサイドウインドウはガラスの厚さが10%増している)にコストをかけ、ウインドウガイドシールを2重にし、新しい遮音材を投入するなどの配慮が盛り込まれている。
新しいゴルフに試乗する機会に恵まれたら、音が“聞こえないか?”を感じてみよう。