【ニューヨークモーターショー09】メルセデスベンツ Mクラス にハイブリッド

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【ニューヨークモーターショー09】メルセデスベンツ Mクラス にハイブリッド
【ニューヨークモーターショー09】メルセデスベンツ Mクラス にハイブリッド 全 13 枚 拡大写真

ダイムラーは8日、ニューヨークモーターショーでメルセデスベンツ『Mクラス』のガソリンハイブリッド仕様、『ML450ハイブリッド』を発表した。3.5リットルV6に2個のモーターを組み合わせ、米国EPA(環境保護局)高速燃費10.2km/リットルを実現する。

ダイムラークライスラー(当時)とGM、BMWの3社は、2005年のフランクフルトモーターショーで、ハイブリッド分野での技術提携を発表。その3社が共同開発した「2モードハイブリッド」をML450は搭載している。

2モードハイブリッドは、2個の小型モーター、3つのプラネタリーギア、4つのクラッチで構成。プラネタリーギアによって、低速域と高速域で2種類のモーターを使い分けるシステムだ。速度域に合わせて最適なモーターを駆動することで、燃費と走行性能を両立させている。

2個のモーターは、それぞれ83ps/23.9kgm、80ps/26.5kgmのスペック。エンジンは3.5リットルV6ガソリンをアトキンソンサイクル化したユニットで、シリンダーヘッド、ピストン、カムシャフトを新設計。最大出力275ps、最大トルク35.7kgmを発生する。エンジンとモーターを合わせたトータル出力は、335ps、52.7kgmと強力。駆動方式は4WDの「4マチック」である。

2次電池は288V、2.4kWh仕様のニッケル水素バッテリーで、荷室フロア下に配置。アイドリングストップ機能や回生ブレーキも装備された。これらの結果、ML450ハイブリッドは0-96km/h加速7.8秒、最高速210km/hのパフォーマンスと、米国EPA(環境保護局)燃費で市街地8.93km/リットル、高速10.2km/リットルという燃費性能を両立。排出ガス性能は米国のSULEV基準に適合。燃費は5.5リットルV8を積む「ML550」比で、約47%改善しているという。

また、ML450ハイブリッドはセンターコンソールのスイッチで、E(エコノミー)とS(スポーツ)の2種類のモードが切り替え可能。スロットルレスポンスや変速タイミングが変化する。Eモードでは、最大約2.9kmを最高55km/hの速度でEV走行できる。

外観はボンネットが専用デザインとなり、フェンダーには「ブルーエフィシエンシィ」、リアゲートには「ハイブリッド」のエンブレムが添えられる。内装はインパネのモニターにハイブリッドシステムの作動状況や燃費履歴などの情報を表示。メーターはタコメーターがトータル出力計に変わり、バッテリー残量計が追加されている。

ML450ハイブリッドは、米国アラバマ州のタスカルーサ工場で生産。北米ではトヨタのレクサス『RX450h』と真っ向からぶつかる。エンジンが3.5リットルV6という点でも両車は一致。RX450hの米国での燃費はまだ公表されていないが、米国メディアの多くが「出力はMクラス、燃費はRXが上」と報じている。

《森脇稔》

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