マセラティは13日、『クアトロポルテ』で欧州スーパーカーシリーズ2009に参戦すると発表した。4.2リットルV8(450ps)を搭載。元F1ドライバーのアンドレア・キエーサ選手を起用する。
欧州スーパーカーシリーズは、市販の4ドアスポーツをベースしたマシンで争う。BMW『5シリーズ』をはじめ、アウディ『RS4』、ジャガー『SタイプR』、キャデラック『CTS-V』など、マシンは豪華な顔ぶれ。ここにマセラティの4ドアスポーツ、クアトロポルテが加わる。
マシンはベースグレードの「クアトロポルテ」を基本に開発。マシンの製作は1970年代初頭にラリーカーの設計で名をはせ、現在はイタリアでフェラーリチャレンジやGTシリーズ用のマシンを手がけるGiovanni Albertin氏に依頼された。
4.2リットルV8は各部のチューニングにより、最大出力を401psから450psへ49psアップ。徹底した軽量化によって、車重はベース車よりも500kg以上軽い1430kgに抑えられた。トランスミッションはシーケンシャルである。
外観はエアロダイナミクス向上を狙って、大型リアウイング、ワイドフェンダー、専用前後バンパー、サイドスカートを装着。ボンネットはエアインテーク付きの専用タイプに交換される。ドアミラーも空気抵抗を軽減するデザイン。タイヤはピレリ製を履く。
ドライバーには元F1のアンドレア・キエーサ選手を指名。キエーサ選手は1964年スイス生まれで、F3やF3000で優勝した後、F1にステップアップ。1992年にフォンドメタル・フォードからF1に3回出走した。その後は2004-2005年にイタリアN-GT選手権、ルマン24時間などに参戦している。
クアトロポルテは、「スイスチーム」から欧州スーパーカーシリーズ2009にデビュー。それに先駆け19日、イモラで最初のテストを行う。開幕までにもう1台のマシンを製作し、2台体制でのエントリーとなる予定。クアトロポルテの活躍に期待が高まる。