【上海モーターショー09】MGローバーの新型、上海汽車から

自動車 ニューモデル モーターショー
【上海モーターショー09】MGローバーの新型、上海汽車から
【上海モーターショー09】MGローバーの新型、上海汽車から 全 8 枚 拡大写真

上海汽車(SAIC)は20日、上海モーターショーで『MG6コンセプト』を初公開した。2008年に発表した『栄威(ROEWE)550』をベースに開発されたMGブランド久々の新型車である。

【画像全8枚】

BMWが2000年にローバーブランドを売却して以降、同ブランドは業界再編の波に飲まれた。BMWから同ブランドをわずか10ポンド(当時の日本円で約1660円)で獲得したのは英国の投資家集団、フェニックスコンソーシアム。同年、MGローバーとして再出発する。

しかし、MGローバー車は基本設計の古さに起因する商品力不足が否めず、販売は低迷。2005年には上海汽車との業務提携交渉が決裂し、MGローバーは事実上、破綻した。同年、南京汽車がMGローバーの経営権を取得。MGローバーとの提携に失敗した上海汽車は、ローバー75の商標権と製造ラインを買い取り、中国で2006年から栄威750として、生産と販売を開始した。

ところが、2007年12月、上海汽車は南京汽車を買収。結局、MGローバーブランドは上海汽車の一部門になるという皮肉な結果となった。しかし、南京汽車もブランド自体は存続しており、中国では南京汽車が『MGTF』(旧『MGF』)、『MG7』(旧ローバー『75』)、『MG3SW』(旧ローバー『200』)を販売中。英国では南京汽車の子会社、MGUKが、MGTFの販売を担当している。

今回、上海汽車が公開したMG6コンセプトは、上海汽車が自社開発し、2008年に発表した栄威550がベースとなっている。

MG6コンセプトのボディは4ドアセダンに見えるが、実はテールゲートを備えた5ドアハッチバック。往年のMG車を思わせるアグレッシブなデザインのスポーツセダンである。

エンジンはローバーの「K型」をリファインした1.8リットル直4ガソリンで、最大出力は130psと160psの2種類。トランスミッションはMTとATが用意される。

MG6コンセプトは、ほぼこのままのスタイルで2010年に中国や欧州へ投入される。中国では南京汽車ブランドから、英国では引き続き南京汽車の子会社、MGUKからリリースされるもようだ。

MG6はMGブランドにとって、久しぶりの新型車だけに、英国を中心にしたファンの期待は高そう。それだけに、衝突安全面などの基本性能が低ければ、ファンを失望させることにもなりかねない。2010年の正式デビューまでに、そのあたりをしっかり煮詰めてほしいところだ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサスの新型「6輪ミニバン」の全貌が明らかに!「LS」はラグジュアリーセダンから「ラグジュアリースペース」へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. 【スズキ ソリオバンディット 新型試乗】ソリオの魅力は“実用前提のちょうどよさ”にある…島崎七生人
  3. アウディ『A2』が21年ぶりBEVで復活へ! 現ラインナップ2車種の後継に
  4. 【スバル クロストレック S:HEV 新型試乗】ストロングハイブリッドになっちゃって大丈夫なの?…10月の試乗記ベスト5
  5. ミズノ、カーボン技術活用の新フットギア「MOBILARIA β」発表…ジャパンモビリティショー2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る