【アルファロメオ MiTo 試乗】アバルト グランデプントとどっちを選ぶ?…吉田匠

試乗記 国産車
【アルファロメオ MiTo 試乗】アバルト グランデプントとどっちを選ぶ?…吉田匠
【アルファロメオ MiTo 試乗】アバルト グランデプントとどっちを選ぶ?…吉田匠 全 10 枚 拡大写真

同じアルファの『8Cコンペティツィオーネ』のイメージを採り入れたスタイリングと、アルファロメオ誕生の地ミラノ、それにフィアットの本拠があるトリノから採った『MiTo』(ミト)というネーミング。このベイビーアルファ、お洒落感覚に満ちたクルマである。

しかしてその実態は、アバルト『グランデプント』と基本的に共通するメカニズムで成り立ったアルファで、フロントがストラット、リアがトーショナルビームの脚を持つホイールベース2510mmのシャシーの基本は両者に共通するし、155psを発生する1.4リットル4気筒ターボエンジンのスペックも、組み合わせられる6段MTもアバルトと同じものだ。ただし車重は1220kgと、ミトの方が20kg軽い。

走ってみると、僕が乗ったミトは走行距離が1000kmに満たない新車だったことがたぶん影響して、エンジンの反応があまり軽快ではなく、サスペンションも動きも硬かった。結果、タイヤも同じ215/45R17のピレリなのに、バネ下のバタつきはミトの方が大きく感じられ、ドライビング感覚はアバルト・グランデプントの方がむしろ爽快な印象だった。

ブランドの好みとスタイリングの好みで選ばれるクルマだと思うが、走りの気持ちよさで選ぶと、僕ならアバルト・グランデプントを採るかも。プライスも15万円安いし……。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

吉田匠│モータージャーナリスト
1947年4月22日生まれ。青山学院大学卒業と同時に自動車専門誌『CAR GRAPHIC』の編集記者としてニ玄社に入社。スポーツカーのロードテストなどを主として担当し、ヒストリックカー、ツーリングカー、FJなどのレースにも参戦、優勝経験もけっこうあり。1985年、フリーランスのモータージャーナリストとして独立。自動車専門誌や一般誌に記事を執筆する。現在の愛車は 1970年アルファロメオ『ジュニアZ』、1991年ポルシェ『911カレラ2』、2005年VW『ゴルフGLi』。

《吉田匠》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
  3. 【フィアット 600ハイブリッド 新型試乗】意外にもBEV版よりスムースで快適! 価格にも「親近感」…島崎七生人
  4. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  5. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  3. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
ランキングをもっと見る