米国新車販売、トヨタが3位へ後退…4月実績

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米国新車販売、トヨタが3位へ後退…4月実績
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民間調査会社のオートデータ社は1日、4月の米国新車販売の結果を公表した。それによると、総販売台数は81万9540台で、前年同月比は34.4%減と3月の34.6%減とほぼ横ばい。18か月連続の前年実績割れが続いている。

米国ビッグ3は、GMとフォードが前年同月比の落ち込み幅を、3月の4割台から4月は3割台へ回復させた。首位のGM(サーブを除く)は17万1258台で、前年同月比は33.1%減。2位にはフォードがトヨタを抜いて、1年2か月ぶりにその座についた。ボルボを除いた販売台数は12万9476台で31.3%減。これはマイナーチェンジを受けた『フュージョン』が、ハイブリッドを含めて月間最高記録となる1万8321台を販売したのが大きい。

しかし、破産法を申請したクライスラーは、ホンダに抜かれて5位に後退。その販売台数は10万台を大きく下回る7万6682台で、前年同月比は48.1%減と、ほぼ半減した。

日本メーカーのビッグ3では、トヨタがフォードに抜かれて3位へ転落。トヨタは前年同月比41.9%減の12万6540台と3月の39%減を超える大幅な落ち込み。主力セダンの『カムリ』が36.7%減の2万5324台、これまで比較的マイナス幅を少なく抑えていた『カローラ』も、42.9%減の1万8534台と後退した。新型投入が間近の『プリウス』も、61.5%減の8385台と売れ行き不振だ。

クライスラーを抜いて4位に浮上したホンダは、10万1029台。前年同月比は3月の36.3%減から4月は25.3%減へ回復した。従来好調だったアキュラ『TSX』は、6.6%減の2429台とマイナスに。しかし、主力の『アコード』と『シビック』がやや持ち直してきた。新型『インサイト』は2096台を販売し、今後のセールスが期待される。

6位の日産は4万7190台で、前年同月比は37.8%減と横ばい。そんな中、新型『マキシマ』が62.7%増の3901台と売れているのが目を引く。好調が続いていた小型SUVの『ローグ』は、18.2%減の4758台とマイナスに転じた。

韓国2社は、他社に比べるとマイナス幅が少ない。7位のヒュンダイは前年同月比13.6%減の3万3952台と3か月連続のマイナス。失業したら車両を返却すれば残債が免除される新ローン、「アシュランスプログラム」の効果もあり、ライトトラック系は37.8%減だったが、乗用車系は4.7%減の2万7406台と減少を最小限に食い止める。

8位のキアは前年同月比14.8%減の2万5606台。ライトトラック系は29.7%減と不調だったが、乗用車系は3月に発売した新型『ソウル』が貢献し、3.8%減の1万6588台を販売している。

9位のフォルクスワーゲン(アウディなどを含む)は、前年同月比14.8%減の2万3441台。10位のBMW(MINIなどを含む)は、38.4%減の1万9393台。11位のマツダは32.1%減の1万6139台。12位のダイムラー(メルセデスベンツとスマート)は30.7%減の1万5927台。好調を維持していたスマートは49.9%減の1345台と、大幅に落ち込んだ。

13位のスバルは前年同月比6.7%減の1万5649台と2か月連続のマイナス。ライトトラック系は『フォレスター』人気が収まり、3.1%減の6522台とマイナスへ転じた。

トヨタの3位後退、ホンダの4位浮上と、目まぐるしく順位が変動した4月米国新車セールス。クライスラーの破産法申請が、新車販売市場全体に与える影響も注視する必要がありそうだ。

《森脇稔》

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