ルノーの市販EV、プロトタイプが完成…カングー ベース

自動車 ニューモデル 新型車
ルノーの市販EV、プロトタイプが完成…カングー ベース
ルノーの市販EV、プロトタイプが完成…カングー ベース 全 9 枚 拡大写真

ルノーは6日、パリで開催された決算発表会で、『カングーBEBOP』がベースの電気自動車、『Z.E.』(ゼロエミッションビークル)を初公開した。ルノーと日産が共同開発したEVで、2012年に市販される。

ルノーは2008年1月、2011年までにEVの量産を開始し、日産とともにEV分野でのリーディングカンパニーを目指すと宣言。すでに日産は『キューブキュービック』をベースにしたEVを開発し、市販に向けたテストを行っている。ルノーはカングーBEBOPをベースに、電気自動車のプロトタイプを製作した。

トランスミッションの場所に置かれるモーターは、最大出力60ps、最大トルク19.4kgm。2次電池は2007年4月、日産やNECが合弁で設立したAESC(オートモーティブ・エレクトリック・サプライ・コーポレーション)製のリチウムイオンバッテリーを搭載する。

このリチウムイオンバッテリーは、各4個のセルを持つ合計48モジュールで構成され、蓄電容量は15kWh。小型軽量なのが特徴で、ダッシュボード下にレイアウトされるため、室内空間はまったく犠牲にしていない。また、6年間に渡って新品時の性能を維持する高い耐久品質も備えている。

カングーBEBOP Z.E.は車両重量が1591kgあるが、新開発リチウムイオンバッテリーと高性能モーターの組み合わせにより、最高速度130km/h(リミッター作動)、最大航続距離100kmの実用性を確保。市販時には最大航続距離160kmを目指すという。回生ブレーキも装備された。

充電方法は2種類を用意。ひとつは10Aまたは16A、220Vの一般的なコンセントに接続するもので、充電時間は6-8時間。家庭やオフィスでの充電を想定している。

もうひとつは、32A、400Vの急速充電タイプで、30分で80%のチャージ能力を持つ。この急速充電用ソケットは「Marechal」と呼ばれ、フロントグリルにレイアウト。日産ルノー連合やドイツのRWEグループなど24社が、世界統一規格として普及を狙っているもので、市販時には20分での充電完了が目標だ。

外観は淡いブルーメタリックの専用ボディカラーを採用。ヘッドランプ&テールランプは消費電力が少ないLED化された。車高は空気抵抗を減らすため、20mmローダウン。18インチのアルミホイールも空気抵抗に配慮したデザインだ。室内はメタリックグレーのトリムやサテンフィニッシュクロームなどが特徴で、インパネにはバッテリー残量計が追加されている。

ルノーはカングーBEBOP Z.E. のテストを兼ねたデモ走行ツアーを、7月から欧州でスタート。2012年の市販を目指して、性能確認を行っていく方針だ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  2. 「見れば見るほど味が出てくる」新型日産『リーフ』のエクステリアがSNSで話題に
  3. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  4. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  5. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  4. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る