出光興産と三井化学は、両社の強みを活かした「千葉地区における生産最適化」について両社で検討を開始することで合意したと発表した。
両社は、2004年2月の包括提携し、ポリオレフィン事業の統合、ライトナフサリフォーマー(LNR)再稼動、石油コンビナート高度統合運営技術研究組合(RING)事業への参画などを通じて、競争力の強化を図ってきた。
これまでの提携から更に一歩進めて、日本でも相対的に強い競争力を持つコンビナートの更なる強化を目的に、両社の強みを活かした「千葉地区における生産最適化」の検討を開始することで合意した。
両社は今後、ナフサクラッカーを中心とした生産最適化、出光・千葉製油所のリファイナリー装置も含めた生産最適化、既に両社でJVとして運営しているポリオレフィン・フェノール以外の両社石化誘導品の生産最適化を検討する。生産最適化にあたっては、有限責任事業組合(LLP)制度の活用を検討する。
両社はこれら生産最適化で協力することでナフサクラッカーを中心とした最適生産体制の構築、精製・石化のインテグレーションによる国内トップクラスの競争力の確保、石化誘導品におけるリファイナリー留分の有効活用による競争力の強化が図れると見ている。
今後、半年から1年程度の期間で詳細検討を進め、両社が合意した段階で、LLP設立などにより、最適体制を発足させる予定。