新日本製鐵が中心となって鋼製地中連続壁協会が開発した「ソイルセメント鋼製地中連続壁工法」が、日本鋳鍛鋼の熱処理用電気炉ピット築造工事の壁造成に採用されたと発表した。
施工には狭隘地施工に適したCSM施工機が用いられた。CSM施工機によるソイルセメント鋼製連壁工法が工事に採用されたのは初めて。
ソイルセメント鋼製連壁工法は、土中に壁体を構築する工法のひとつで、掘削した地盤とセメントを混合してソイルセメント壁を造成し、そこに、新日鉄が独自開発した、継ぎ手を持つ鋼製部材「NS-BOX」を建込む工法。従来のコンクリート構造に比べ、「耐力」や「止水性」が高く、仮設壁が不要なことから、「省スペース施工」「工期短縮」が可能な工法。
今回の工事では、CSM施工機によりソイルセメント鋼製連壁工法の施工が順調に行なわれた。掘削後の壁面の状況から、非常に高い施工精度で壁体が施工され、地下水が高く止水が困難な地盤であるにもかかわらず壁面からの漏水は見られず止水信頼性が高いことが確認されたとしている。
工事を通じてCSM施工機を用いたソイルセメント鋼製連壁工法の施工技術の確立が図られ、工法の適用範囲が大きく広がったとしている。