ドイツ・ニュルブルクリンクでは24日、24時間の耐久レースが開催された。
これは北コースとGPコースを使った1周25kmで行われる同サーキット最大のイベントで、幅広いチームがエントリーする偉大なる草レース。しかし、勝者という名誉を賭けて世界中から名門チームが参加しており、これまでもDTMマシンが出場するなど、世界屈指のハイレベルな戦いが繰り広げられてきた。
今年はアウディが市販車『R8』のレーシングバージョン、「LMS」を新設の「SP9」クラスに投入。迎え撃つ目下3連覇中のマンタイ・レーシングのマシン、ポルシェ「911GT3 RSR」は格下の「SP7」クラスで、しかもリストリクターが義務付けられたため、昨年より100psも最高出力が抑えられ、苦しい戦いが想像された。
しかし、ニュルの隣にファクトリーをもつマンタイはこれまでの実績から十分な速さを発揮。ファクトリーチームのR8 LMS をピタリとマークして自滅を誘う作戦を展開した。そしてトップのアウディにトラブルが生じると、やすやすとトップを奪い、チェッカーフラッグをもぎとったのだ。
これで総合優勝4連覇を達成。かつてDTMではAMGチームの監督を務め、現在はポルシェJrチームの監督とセミワークスのオーナーを務めるO.マンタイ氏の開発能力と戦術に、今年もメーカーは歯が立たなかったのであった。
決勝結果
1. Bernhard/Lieb/Dumas/Tiemann, Porsche 911 GT3 RSR, 155周
2. Abt/Hemroulle/Kaffer/Luhr, Audi R8 LMS, 154周
3. Collard/Henzler/Lietz/Werner, Porsche GT3 Cup S, 152周
4. Alzen/Bert/Arnold/Mies, Porsche 911 GT3 Cup, 150周
5. Basseng/Faessler/Rockenfeller/Stippler, Audi R8 LMS, 149周
6. Schmitz/Abbelen/Althoff/Heyer, Porsche 911 GT3, 149周
7. Kraeling/Gindorf/Scharmach/Holzer, Porsche 911 GT3 Cup, 149周