TCMは28日、世界最大級の1000t積みの走行台車「P1000」を開発し、名村造船所の伊万里事業所に納入したと発表した。
造船業界では、船体の重量部品を搬送する際、走行台車が使用されており、最近では搬送物の大型化による生産性向上への取り組みが進められている。
今回開発したP1000は、超重量物を搬送するために開発された世界最大級の積載能力を持つ走行台車で、1000tもの重量物を積載して直進や旋回、横行・斜行・その場旋回などのさまざまな走行が可能。さらに、液晶カラータッチパネルディスプレイを装備し、最適な重心位置を一目で確認でき、荷崩れのない安全作業を支援する。
この車両の導入により、船体ブロックの大型化が可能となり、ドックでの工数低減などの生産コストの低減が図れる。また、従来機種とエンジン、ポンプなどの部品の共通化によるメンテナンス費用の削減にも配慮した。
今後、搬送物は大型化、重量化の傾向にあり、大型走行台車の拡販を進めていく。