三菱化学とロイヤルDSM、高機能樹脂事業の交換を検討

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三菱化学とオランダのロイヤル・DSM社は、DSMエンジニアリングプラスチックスのポリカーボネート事業と、三菱化学及び三菱エンジニアリングプラスチックスのナイロン事業について、事業の交換を検討することで基本合意した。

譲渡することを検討している両社の事業規模は、それぞれ2008年度で約120億円(9000万ユーロ)。年内に事業の交換を実行することを目標に、両社で具体的な検討を進める。

DSMは、ナイロン事業を主力事業と位置づけており、DSMエンプラが三菱化学、三菱エンプラのナイロン事業を譲り受けることで、欧米に加え、アジア、特に日本、中国市場で自動車、電気・電子、包装資材分野でのサービスと新規開発能力を向上させることでエンジニアリング樹脂用ナイロンでの世界の2大メーカーとしての地位を確立することが期待できる。また、DSMは、昨年、既に中国で6ナイロンの生産を開始している。

一方、三菱化学は、厳しい経済環境下、石油化学事業での事業構造改革と事業の選択と集中に取り組んでおり、その中で、ポリカーボネート事業は自動車、情報電子等幅広い分野で使用され、将来的にも成長が期待されることから、集中事業の一つとして位置づけている。DSMから事業を譲り受けることで、DSMの付加価値の高いコンパウンド品を中心としたポリカーボネート事業を三菱化学、三菱エンプラとして欧州、アジアで展開することができる可能性が拡がる。

また、事業交換を実施した場合、製造では、三菱化学、三菱エンプラが、ディーエスエムジャパンエンジニアリングプラチックスからナイロン樹脂とコンパウンド製品の日本における生産を受託し、DSMエンプラが三菱化学、三菱エンプラからポリカーボネート樹脂コンパウンド品のベルギーにおける生産を受託する。販売・技術サービスでも、継続的な相互協力関係を構築する予定。

《レスポンス編集部》

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