【BMW Z4 試乗】本気で欲しいクルマが増えた…岡本幸一郎

試乗記 国産車
【BMW Z4 試乗】本気で欲しいクルマが増えた…岡本幸一郎
【BMW Z4 試乗】本気で欲しいクルマが増えた…岡本幸一郎 全 9 枚 拡大写真

初代『Z4』にクーペが追加されたとき、リトラクタブルハードトップでないことを残念に思ったものだが、あれだけ丸いルーフ形状を実現するには、固定式のトップじゃないと無理なんだろうと思った。しかし新型Z4では、初代のクーペと同等の丸さを持ちながらもリトラクタブル方式を実現したことに驚いた。  

初代Z4では、やがてその印象が180度変わって好みに転じたものの、当初は少々いびつなデザインだと感じたものだが、新型Z4はすぐさま目になじんだ。写真よりも実車はさらにスタイリッシュ。ナマで見て初めてわかった凝った面構成が素晴らしい。ボリューム感あるリアビューには『Z8』の面影を感じた。  

いざドライブすると、ここ2年ほどの間に発売されたクルマの中でトップレベルの気持ちよさ。動力性能は、いうまでもなく3リットルターボ+DCTを積む「35i」の圧勝だが、2.5リットル+6速ATの23iも、どちらもそれぞれ素晴らしい。23iでも十分満足。ましてや価格差は170万円だ。  

フットワークも素晴らしい。よく動く足まわりは、路面の凹凸をなめるようにいなしながら、吸い付くように粘り、限界性能も驚くほど高い。このあたり4輪ストラット式の『ボクスター』/『ケイマン』をもしのぐ。  

ランフラットタイヤは、標準の17インチもスポーツパッケージの18インチも同様に不快な硬さは感じられず、極めてしなやか。ただ、17インチを履いた「23i」のほうが全体的に軽快で好印象だった。筆者なら、たとえ資金に余裕があっても23iを買う。それにしても、またしても本気で欲しいクルマが増えた…。  

■5つ星評価 
パッケージング:★★★★ 
インテリア/居住性:★★★★ 
パワーソース:★★★★★ 
フットワーク:★★★★★ 
オススメ度:★★★★★    

岡本幸一郎|モータージャーナリスト 
ビデオマガジン『ベストモータリング』の制作、自動車専門誌の記者を経てフリーランスに転身。新車から中古車、カスタマイズ事情からモータースポーツ、軽自動車から輸入高級車まで、幅広い守備範囲を誇る。「プロのクルマ好き!」を自負し、常にユーザー目線に立った執筆を心がけている。

《岡本幸一郎》

岡本幸一郎

1968年、富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像の制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして活動。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級セダンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに多方面に鋭意執筆中。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 水平対向8気筒エンジン搭載バイクは世界唯一、中国長城汽車の「SOUO」ブランドが発表
  2. 6年ぶりビッグネーム復活!? 新開発のV12エンジンが搭載されるフラッグシップGTとは
  3. トヨタ『シエンタ』対応の「車中泊キット」一般販売開始
  4. VWの小型ミニバン『キャディ』、改良新型を生産開始…5月末ドイツ発売へ
  5. MINI ハッチバック 新型の頂点「JCW」、今秋デビューへ…プロトタイプの写真を公開
  6. BMWの新型車、ティザー…実車は5月24日発表へ
  7. スズキ スーパーキャリイ 特別仕様は“For Your Work Buddy”…デザイナーの思いとは?
  8. 「トゥクトゥク通学」学生の問題意識から生まれたレンタルサービス、実証試験を開始
  9. KGモーターズ、超小型モビリティの車名を『mibot』と発表
  10. 【メルセデスベンツ EQA 新型試乗】“EQ感”がより増した、シリーズ最小モデル…島崎七生人
ランキングをもっと見る