5月30-31日、「フォーミュラ・ニッポン」の第3戦(全52周)がツインリンクもてぎで開催された。優勝は、NAKAJIMA RACING 32号車の小暮卓史。
予選でポールをゲットしたのは、07年シーズン以来となる小暮。チームメイトで、前戦優勝のロイック・デュバル(31号車)もそれに続き、NAKAJIMA RACINGのフロントロー独占となった。
迎えた決勝は、雨が降ったりやんだりの非常に難しい状況。そんな中でも小暮は好スタートを決めるが、その上をいったのが予選3番手のルーキー、塚越広大(HFDP RACING、10号車)。燃料が軽めでペースがよく、塚越は小暮にS字で並ぶとV字コーナーでパスし、トップとなった。このあと小暮は90度コーナーでオーバーランしてしまい、コース復帰するが、3番手に落ちてしまう。
ドライタイヤでスタートした各車だが9周目には雨足が強くなり、各車ともに給油と、ドライからレインへの交換でピットストップ。
塚越は23秒5という長時間になるが、それでもトップで復帰する。しかし、アウトラップの90度コーナーでコースオフ、2番手のアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S 36号車)と小暮に迫られる。塚越はその後もペースが上がらず、17周目の5コーナーでさらに単独のコースオフ。これで、ロッテラーがトップに立ち、小暮が2位。しかし、ロッテラーも長くはトップを維持できず、小暮がトップに返り咲くことに成功する。
その後は、さらにカオス的な展開となり、24周頃には、レインからドライのピットイン、30 - 33周はセーフティーカーラン、38周頃には、ドライからレインのピットインと、後ほど小暮が「自分でも何をしたか覚えてないほど」というめまぐるしい展開となった。
ここで賭けに出たのが塚越。他車がレインに変更している中をノーピットとし、トップを奪い返す。ドライで走り続けるが、レインに履き替えた2番手の小暮に27秒差をあっという間に削り取られ、48周の時点で陥落。
そのまま小暮がゴールし、07年シーズン第8戦以来の優勝となった。2位には予選11番手からのブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL、2号車)、3位は石浦宏明(Team LeMans、8号車)。ポイントリーダーは、27点で2位に12点差をつけるトレルイエだ。
第4戦は、6月27 - 28日に富士スピードウェイで開催。