5月中旬に兵庫県神戸市兵庫区内で路上駐車中のパトカーが盗まれた事件について、兵庫県警は1日、パトカー発見場所近くに住む41歳の男を窃盗容疑で逮捕した。男の妻にあたる39歳の女も犯人隠避容疑で逮捕している。
兵庫県警・兵庫署によると、問題の事件は今年5月16日の午前0時25分ごろ発生した。ケンカ発生の一報を受け、神戸市兵庫区羽坂通4丁目付近(JR兵庫駅前)に出動した同署員が、路上にパトカーを駐車して関係者の仲裁に当たっていたところ、何者かがこのパトカーを盗み出した。
パトカーは約20分後の午前0時45分ごろ。神戸市兵庫区駅南通3丁目付近の市道をパトロール中だった別の署員が路上に無人の状態で放置されていたパトカーを発見。この署員が不審に思って照会したところ、盗難されていたことが発覚したという。
警察では「何者かが足代わりにパトカーを使った可能性が高い」と判断。最初にパトカーが路上駐車した駅前交番付近に設置された防犯カメラの映像を調べたところ、発見現場近くに住む41歳の男がパトカーの周囲を徘徊している様子が撮影されていた。
この男の妻に対しては、パトカー発見から約2時間後の同日午前3時ごろに署員が聞き込みを行っていたが、「午前0時30分ごろに夫を駅まで迎えに行ったが、パトカーのことはわからない」と答えていた。
しかし、虚偽の証言を行った可能性もあり、任意で事情聴取を行ったところ、女は「実際には夫を駅まで迎えに行っていない」と供述。警察では男がパトカーを盗み、帰宅の足に利用したと断定し、男を窃盗容疑で。女を犯人隠避容疑でそれぞれ逮捕した。
調べに対し、男は容疑を否認。女も「嘘をついたのは申し訳ないと思うが、夫がパトカーを盗んだことまでは知らない」などと供述しているようだ。警察では男が酒を飲んでいた可能性についても調べを進めている。