富士スピードウェイ F1中止…断腸の思いだが、企業存続の観点から

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富士スピードウェイ F1中止…断腸の思いだが、企業存続の観点から
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富士スピードウェイ株式会社は、7日夕刻、東京都内で緊急記者会見を開き、同日昼に発表した「2010年以降のF1日本GP開催中止」について詳細を説明した。

1987年から2006年まで、20年にわたって鈴鹿サーキット(ホンダ系)で開催されたF1日本GPは、07 - 08年は富士スピードウェイ(トヨタ系)で開催され、今季以降は西暦奇数年が鈴鹿、西暦偶数年が富士というかたちで、隔年交互開催となることが決まっていた。

ところが、5月末頃から「富士は撤退するのでは?」という報道が一部で流れ始め、ついに正式発表を迎えるかたちに。

会見で加藤裕明社長は、「まさに断腸の思いだが、企業存続の観点から断念せざるを得なかった」と説明。集客こそ多く見込めるものの、莫大な開催権料が負担となるのが現代のF1開催の実態。昨年後半からの世界的不況の影響もあって、開催を続けることが困難になった旨を加藤社長は強調した。

また、富士でのF1日本GPに関しては、初回の07年に、場内道路の陥没に端を発した大混乱が生じた。そのため、翌08年はまさに万全の態勢で失地回復を果たしたのだが、傍目にも『これはずいぶんとコストがかかっているな』と思える開催内容で、2年に一度とはいえ、これを継続することが可能なのか、早くから疑問が囁かれていたことも事実ではある。そういった経緯も、今回の10年以降開催中止の決定に影響を及ぼしただろうことは、想像に難くない。

「昨日の臨時取締役会で決定した。いろいろとご協力いただいた近隣2市1町(御殿場市、裾野市、小山町)にお詫びを申し上げたところ、みなさん『まことに残念』とのお話でした」と話した加藤社長は、トヨタからの示唆については、「我々はトヨタの100%子会社ではありませんので、私たちが『こういう判断をせざるを得ない』ということを伝えて、了承いただいたかたちです」と、あくまで富士独自の判断であることを強調。また、国内のサーキット経営が直面する苦境について、「サーキット、エントラント、プロモーターが、三方一両損のようなかたちで歯を食いしばって頑張っている状態」と、加藤社長は説明した。

この日の会見にも同席した高瀬由起夫副社長(F1事業本部長)は、昨夏、インタビューに対して「10年以降はシャトルバス方式のみではなく、マイカー入場など、来場手段の多様化についても考えていきたい」旨を語っていたのだが、そういった構想も水泡に帰すこととなった。

《遠藤俊幸》

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