【マツダ アクセラ 新型】軽量化と剛性確保の両立

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【マツダ アクセラ 新型】軽量化と剛性確保の両立
【マツダ アクセラ 新型】軽量化と剛性確保の両立 全 13 枚 拡大写真

マツダのグローバル戦略モデル、新型『アクセラ』のホワイトボディは、超高張力鋼板の使用箇所を増やすなどして、旧型からの重量増なしにバックドア、サイドドア周りの剛性を5割引き上げている。

プラットホームは、フォード、ボルボと共通のCセグメント(ハッチバックの場合、おおむね全長4.4m未満)用車台。『デミオ』の開発においては、同様に3社共有のBセグメント(同、おおむね4.1m未満)用車台の仕様策定をマツダ主導で行ったが、Cセグメントはフォード、ボルボの意見を大幅に取り入れる必要があった。

「私たちマツダとしては、フォルクスワーゲンをはじめ強豪と呼ばれるメーカーのモデルと比べても高い競争力を持つCセグメントモデルを作るには、デミオの時と同様、軽量化と剛性確保を両立できる設計にすべきと考えていました。その考えを両社に提示し、理解を得られるまでコミュニケーションを取りました」(開発主査・前田剛享氏)

「ボディの性能を徹底的に上げ、サスペンションの接地性を高めたぶん、タイヤはむしろ乗り心地や静粛性を重視したスペックにすることができたりと、余裕のあるリソース配分ができました。また、マツダは昔はブッシュ(路面からの衝撃をサスを通じてボディに伝えないためのゴム・樹脂部品)の使い方があまり上手でなく、乗り心地がやたらと固く感じられるものになったりしていましたが、新型アクセラではそのあたりも徹底的に改善してあります」(前田氏)

旧型モデルも剛性のスコアがかなり高かったことを考慮すると、大幅な進化といえる。その剛性アップの効果は、試乗してみるとすぐに体感できる。世界のCセグメントモデルの中でも、剛性感は第一級の部類に属する。また、S字コーナーの揺り返しのときもねじれ感、遅れ感ともにほとんどない。

欧州では新型『ゴルフ』と並び、リファレンス(基準)モデルという評価を得つつあるというアクセラ。爽快な走りを楽しみたい、あるいは長距離走行が多いといったユーザーにはうってつけのモデルだろう。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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