田中貴金属、金地金・プラチナ地金、相場が大幅に回復…09年上半期取扱量

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田中貴金属工業は、2009年上半期(1 - 6月)の投資用金地金・プラチナ地金の取扱量を発表した。

金地金の上半期の平均価格はグラム当たり2845円で、前四半期期(2008年10 - 12月)の平均価格の2499円から大きく回復した。
 
昨年9月の米大手証券会社の破綻に象徴される世界同時不況が影響し、一時大きく月額平均価格は下落したが、株や原油など、他の投資対象に比べ安全資産としての認識が高い金は下落幅も小さく、投資資金の流入により価格は上昇。今年に入り、欧米各国の政府による経済支援対策への期待感とインフレ懸念から、金価格は上昇基調で推移した。4月に一時反落し、価格を落としたが、中国が準備資産として金を積み増したとの観測から再び上昇。6月には今年最高値の3071円を記録した。
 
金地金の売買状況は、昨年同時期に比べて販売量が約1.5倍に増加。買取量は約42%に減少した。価格が昨年並みに回復しつつあるが、販売量が増加し、買取量が減少していることから、一般投資家に資産形成、資産保全としての金保有の認知度が浸透してきた模様だ。
 
プラチナ地金は、上半期の平均価格はグラム当たり3477円で、前四半期の月間平均価格の2789円から大きく回復した。
 
自動車産業を中心とする工業需要が強いプラチナ地金は、自動車産業の不振から昨年7月以降大幅に下げ、11月には2454円まで下落したが、現物資産への注目と値ごろ感から投資資金が流入し、一転して価格が上昇。今年に入り、実需がまだ低調の中、米大手自動車メーカーの破綻による悪材料の出尽くし感や、中国の宝飾投資需要の支えにより着実に価格を上げ、6月には今年最高値となる4078円を記録した。
 
プラチナ地金の販売量は、昨年同時期に比べて約3.6倍と大きく上回った。買取量は、前年同期と比べて18%減と落ち着き見せているが、短期的に見ると、今年1 - 3月に対し4 - 6月は、4月と6月に4000円を超えたこともあり、約1.5倍と活発になっている。販売量が大幅に増加し、買取量も活発になってきたことから、プラチナの投資需要が高まっている模様だ。

《レスポンス編集部》

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